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標的134 ページ47

泥棒の可能性も考えて、慎重に隣の部屋を覗くと…そこにはボロボロになった炎真の姿。




制服の下に着たパーカーを脱いでいる彼を見て、オレは思わずスパーンとふすまを開けた。




貴「炎真!」



いきなり現れたオレに、炎真が目を丸くしながらこちらを見る。




炎真「A…?
な、なんでここに…」




戸惑う炎真に、オレは怒った顔をしながら
ドスドスと歩いて詰め寄る。



貴「んなの、こっちのセリフだ!

なんでこんな…こんなに、怪我してんだよ…!」




昨日までなかった傷ができ、制服も所々破かれている。



その姿から…彼が何をされたのか察してしまう。





炎真は、それを悟らせないために
人のいない時間に帰ってきたんだ。





オレたちを…心配させないために。





貴「…昨日の奴らか?
それとも、一昨日の2人組?」




問いかけるオレから目を逸らし炎真が下を向く。




答えられないのはきっと…炎真が仕返しを望んでないから。






「なんで教えてくれないんだ!
教えてくれたら…今からそいつらぶん殴りに行くのに…!」





そう言いそうになるのをこらえて、オレは穏やかな声で言った。





貴「…声、荒げてごめん。
手当てするよ。」





オレの言葉に炎真がゆっくりと顔を上げた。





オレは晴の炎を出し、彼の顔や体につけられた傷を治していく。





貴「…痒いだろうけど我慢しろよ。」



炎真「…ありがとう。」





座った炎真の後ろにオレも座り、蹴られた跡の残る背中を見る。




貴「この痣は雨の炎で鎮静だけして普通に手当てするぞ。」




救急箱を借りて炎真の背中にガーゼをつけていく。




そしてそれが全て終わるとオレは炎真に声をかけた。






貴「背中終わりっ。
他に痛いところは?」



炎真「…大丈夫。」



貴「そっか。」




炎真の返事を聞いて、手当てを終えたオレは
はぁーっとため息をつきながら

炎真の背中に額をつける。




そんなオレの動きに炎真が少し驚くのがわかった。




炎真「…A?」





炎真の呼びかけにオレは答えない。





貴「…。」





けれど少し言葉を選んでから…オレは炎真に話しかけた。





貴「一緒に登校してれば良かったよな、ごめん。」



炎真「…Aは、悪くないよ。」





炎真のその優しい言葉にオレは少し間を置いてから答えた。






貴「ううん…オレが悪いよ。」

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らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

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