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遠いあなたへ 5 ページ5

ユニ「…この時代の白蘭は、まだ発見されていません。」




申し訳なさそうにそう言ったユニちゃんの言葉を、少し残念に思いながらもオレは頷く。




貴「…そうなんだ。
ま、きっとどこかで元気にしてるよな。

そうそう。あいつ…死ぬ瞬間に言ってたんだ。
『ユニちゃんやブルーベルたちに謝っといて』って。」





そう言いながらオレは、紅茶を一口流し込む。




フルーツの風味がついた紅茶は、最後に少しだけ渋みを残してオレの喉を流れていった。





ユニ「そうですか…ならきっと、白蘭はもう
未来でのようなことはしないでしょう。

…白蘭と再び会えたそのときは、私は全てを許すつもりです。」




ニコ、と優しい笑みを浮かべたユニちゃんのその言葉に
オレは少し安心しながら笑い返す。




本当は少しだけ…心配だったんだ。




ユニは白蘭を一生許さないんじゃないかって。





でも彼女は…そんな不安をたった一言で拭い去っていった。





貴(…早く戻ってこいよ、白蘭。)




そう願いながらもう1口紅茶をすすると…不意にブルーベルたちが庭園へ出てきた。





ブル「あー!Aめっけ!」


野猿「俺たちとあそべー!」


デイジー「あ…A…」




貴「おう、お前ら。」





まだ小さい3人に駆け寄られて、オレは席を立つ。





貴「アリアさん…この子たちと遊んでもいいですか?」


アリア「ええ、思う存分はしゃぎなさい。」




ニコニコとユニちゃんによく似た笑顔で許可されて、オレはユニちゃんの手をとる。




貴「じゃ、ユニも遊ぼうぜ。」


ユニ「わ、私も…いいんですか?」


貴「もちろん。

…未来で約束したろ?
戦いが終わったら、一緒に遊ぼうって。」




オレが笑顔でそういうと、ユニちゃんがパアッと表情を明るくしながらアリアさんを見る。




それに対して、アリアさんはいつもの笑顔で頷いた。




アリア「いってらっしゃい、ユニ。」



ユニ「…うん、いってきます!」






5人でその場から移動しながら…オレたちは鬼ごっこを始める。




ブル「Aがオニね!
デイジー、逃げるわよ!」


デイジー「…うん…!」


野猿「姫、こっちこっち!」


ユニ「待って、野猿!」




貴「森の方へ行くなよ〜。」





そんな声をかけながら笑顔で走っていく4人を見つめる。









心から平和な時間を…


オレが未来で守りたかった光景を…








今、オレはゆっくりと噛み締めていた。

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らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

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