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標的127 ページ40

なんとか人と出くわさずに応接室に辿り着いたオレは、一呼吸置いてから扉をノックする。



しかし、それに対する応答はない。




貴(…朝の巡回中、か?)




「失礼します。」と声を上げてから、そっと静かに扉を開く。



覗き込んだ部屋の中には、雲雀さんの姿も草壁さんの姿も見当たらなかった。




貴(ラッキー。
…雲雀さんに会うとなに怒られるかわかんねーしさっさと帰ろ。)



そう決めたオレは、頭の上で座っているヒバードに話しかける。




貴「おーい、着いたぞ。
ここで雲雀さん待ってろよ。」


ヒバード「…。」




しかし、またヒバードは動く気配がない。



貴「…おーい?」




訝しげに思いながら優しくヒバードを両手に乗せる。


手のひらの上にはスヤスヤと寝ているヒバードの姿があった。




貴「かっわいい…!
って、そうじゃなくて…。」



思わず悶えそうになる自分を理性で抑え、とりあえず部屋の中へと入る。




貴(かわいそうだけど、ここに置いていくか…。)




2つのソファーの間にある、客用のテーブルの上にヒバードをそっと下ろす。




しかし、意外とテーブルが冷たかったのか
ヒバードはぶるっと体を震わせたかと思うと


パッと目を開けてこちらへ飛んできた。





貴「うおっ!?」



顔に当たりそうになったヒバードを避け、
体勢を崩したオレはなだれ込むようにソファーに尻餅をつく。



柔らかいソファーのバネで少し跳ねたオレの膝に、満足そうにヒバードが降り立った。




貴(…寒いと寝れないってか。)




はあーっと小さくため息をつきながら、
再び寝始めたヒバードをどうしようか考えていると…



突然オレのまぶたにも抗えない眠気が襲ってくる。





貴(…変な夢のせいでちゃんと寝た気にならないし…今朝は2度寝しようとしたところであの騒ぎだったからな…)





うつらうつらと船を漕ぐオレの体から、立ち上がる気力が失せていく。






貴(5分だけ…5分だけおやすみなさい…。)





絶対に守られない誓いを立てながら…

オレはそのまま心地の良い睡魔に身を任せた。

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らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

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