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標的125 ページ38

パチッと目を開け、オレは体を飛び起こす。




貴(…なんだか嫌な夢だ。)




見ていたのは普通の光景だったはずなのに、
夢が進んでいくにつれ…この先に見たくないエンディングがあることを直感してしまう。



それがどんな終わりなのかは…まだ予想もつかない。




貴「…寝た気がしないっての…」




自分の皺くちゃな制服と敷かれた布団を寝ぼけながら見て、もう1度ゴロンと布団に寝転がる。





…そっか。確か疲れすぎて寝落ちして…
炎真が布団敷いてくれたんだっけ。




優しいな、あいつは…。




そんなことを思いながらまどろみ、2度寝をしようとしていると…



不意に部屋のふすまが開かれた。





アーデル「Aさん、起きなさい!
今日こそは女制服をきちんと着て…


あら、貴女…制服のまま寝たの?」



低くなったアーデルさんの声にビクッとしながら、オレは布団から飛び出て弁解をする。




貴「あ、ち、違うんです…これは昨夜うっかり寝ちまって…

あ、アイロン貸してくれればピシッとしますんで!!」




すでに土下座の用意をしているオレに、アーデルさんは少しため息をついてから…

仕方なさそうにオレを見下ろした。




アーデル「…昨日の貴女の生活を聞いていれば、そういうこともあるでしょう。

私も朝から怒るのは疲れますから、今日は見逃します。」




その言葉でホッとするオレを横目に見ながら「ただし」とアーデルさんが言葉を続ける。



アーデル「今からアイロンしていると遅刻しますし、かと言ってそのシワシワな格好で登校させるつもりもありません。

ですので、貴女には今日1日
至門中の制服を着てもらいます。」





アーデルさんのその突飛な言葉に固まり…オレは少し間を置いてから尋ねる。




貴「それはもちろん…男子制服ですよね?」




そんな問いかけにアーデルさんは珍しく笑いながら優しく応えた。




アーデル「もちろん…健全な貴女に似合う『女子』の制服ですが、なにか?」




怖い笑顔のアーデルさんに
思わず微笑み返しながらそっと立ち上がるオレ。



貴「ち、遅刻してもいいのでアイロンを…」



アーデル「許しません。」



提案を遮られ、聞く耳持ってもらえないと判断したオレは…全力で窓に向かって走り出す。




貴「きょ、今日休みます!」


アーデル「あっ!コラ、待ちなさい!!」





平和ななみもり民宿を舞台に、
2人のプライドをかけた鬼ごっこが 今
騒がしく幕を開いた。

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らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

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