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#46 ページ46

貴「そっ……んなこと言われても」





ガタガタッと。
Aが入ってるであろう個室から物音。
大丈夫!?と口を突いて出た途端、ドアがゆっくり開き出す。







貴「〜〜っっ」






顔、真っ赤。
ふらふらと出てきた彼女は心なしか目が潤んでて、俺の心臓がきゅううう、と音を立てた。








貴「そんな…こと言って……
ど、どうせ嘘なんでしょ!?」

SM「はい!?」

貴「認めない!!認めませんから!!!
だ、だってテレビの人間はみんなそうだし、どうせいい顔してるだけで、本性なんて絶対どす黒いしっ…みんな…みんなそうだし、そうだったしっ……」

SM「ちょ、Aさん!?」







超絶早口。
所々言葉に詰まりながらも真っ直ぐに俺を見つめる彼女は、もの凄く辛そうで。






SM「A…」

貴「騙してて楽しかったですかっ…?
わ、私の心を弄んでっ」

SM「弄んでないよ!!」

貴「でも騙してた!!!嘘ついてたじゃない!!!」

SM「それはっ…」







グッと俯いて、スカートを握りしめる彼女は急にふらつき出す。
「嘘つき…みんな嘘つきだ」って。
ブツブツ呟いて、「ソクミナも、嘘ついてたじゃない…全部嘘なんでしょ…」って。








貴「私のこと好きなんて嘘ついて!!最低!!!大嫌い!!!もう私に関わらないでよ!!!」









彼女が前向いて叫んだ途端、ガタンッと音を立てる掃除用具入れ。

…ゆっくりゆっくり。
彼女に向かって真っ直ぐ落ちていくバケツが目に映った途端、









SM「危なっ…!!」








体が、自然と動く。
彼女へと手を伸ばして、落ちてくるバケツの真下に入り込むんだ。

好きな女性に傷一つ、つけてたまるものか。









ガシャンッッ!!!









バケツが床に叩きつけられる音。
ジンジンと肩が痛むけど、そんな事はどうだって良い。







SM「本気で俺が…嘘ついてるって、思うの?
俺が嘘つける人間だって…思っちゃうの?Aはっ…」

貴「っ…」








柔らかな彼女の頬。
優しく手を添えれば、唇を強く噛み締めて、







貴「バカぁあ………」






ボロボロと泣き出して、強く、強く。
彼女はギュッと、俺の胸に飛び込んだ。

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設定タグ:SEVENTEEN , seventeen , セブチ   
作品ジャンル:ラブコメ
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MIYAVI(プロフ) - のののんさん» 応援ありがとうございます!頑張ります…!! (2020年7月29日 16時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - のののんさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて…( ; ; )もしかして他の作品も読んでくださったんですか…?凄く嬉しいです(TT)!ソクミンさんのお話2作目もボチボチ考えているので、いつになるかは分かりませんが、また執筆させて頂きますね…! (2020年7月29日 16時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
のののん - 素敵なお話でした!!またドギョムのお話読みたいです!MIYAVIさんのお話どれも好きです!応援してます! (2020年7月25日 23時) (レス) id: dc211264bf (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - Marineさん» 完読お疲れ様です!ありがとうございます!!Marineさんの暖かいコメントで、とっても幸せな気持ちになりました。この作品を描いて良かったって思いました(TT)最後までお付き合いくださり本当にありがとうございます!!お世話になりました…! (2020年5月24日 18時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - Marineさん» 返信遅れました!!ごめんなさい!!( ; ; ) (2020年5月24日 18時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MIYAVI | 作成日時:2019年7月13日 0時

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