#41 ページ41
貴「ドギョムさん」
SM「あ、A…!さん!!!!!!!」
翌日。事務所にて。
俺を見た途端名前を呼んで、心なしか少し微笑んでくれる彼女に対し、
被っていた帽子をグッと深く被って、踊りまくる心を落ち着かせる。
…いや、待って。
俺今ドギョムよ?ドギョムなのよ?ソクミンじゃないんだよ?言いたい事分かるかな?!
貴「これ、あげます」
SM「え!良いんですか!!」
貴「はい、お裾分けです」
ふ、と。
ちっちゃなチョコレートを俺の掌に乗せて、優しく笑うA。
ダメだよ馬鹿、その顔は……反則。
SM「なんだかご機嫌ですか??」
貴「んー……そうかも?」
SM「うわ!良い笑顔!」
ふふふ、って。
おいおい、まじか。ここ事務所だぞ。少し先に人いっぱいいるぞ。
常にロボットのような顔の彼女が随分とご機嫌なものだから。
周りの人が皆んなその場でガッチリと身を固めてる。勿論、僕も例外ではないです。はい。
貴「うふっ…ふふ、ふふふ……」
SM「え、本当…ご機嫌ですね…はは」
こちとらチュー未遂でガチガチに緊張してると言うのに。
なんで君はそんなにご機嫌なんだこの野郎。可愛すぎて禿げちゃうから勘弁してくれないかな。
.
.
貴「好きな人とキスしそうになった………これって、脈アリ確定ですよねっ?」
.
.
.
SM「………………は?」
呼吸が止まる。
100万ドルの笑顔を浮かべるAを前に、俺は情けなく口を開けたまま固まった。
貴「あっ…!!!いきなりごめんなさい!忘れてください!」
目の前で、ブンブンと腕を振っちゃってさ。
えへへって、頬ゆるゆるにしちゃってさ。
馬鹿野郎。Aの馬鹿野郎。
みるみるうちに顔が熱くなって、
心臓が今までにない程荒ぶって、
目の前がぼやけて、足元がふらついて。
SM「脈ア…リ……あ、ぇっ…と、お相手、も…同じ気持ちなのでは…な、ないのでしょうかね」
動かしづらい口元に力を入れて、やっとの思いで伝えてみせた。
分かりやすく。
本当分かりやすく。
パァアアアッ!!!と顔を輝かせる彼女が。
過去最大級に愛おしい。
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MIYAVI(プロフ) - のののんさん» 応援ありがとうございます!頑張ります…!! (2020年7月29日 16時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - のののんさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて…( ; ; )もしかして他の作品も読んでくださったんですか…?凄く嬉しいです(TT)!ソクミンさんのお話2作目もボチボチ考えているので、いつになるかは分かりませんが、また執筆させて頂きますね…! (2020年7月29日 16時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
のののん - 素敵なお話でした!!またドギョムのお話読みたいです!MIYAVIさんのお話どれも好きです!応援してます! (2020年7月25日 23時) (レス) id: dc211264bf (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - Marineさん» 完読お疲れ様です!ありがとうございます!!Marineさんの暖かいコメントで、とっても幸せな気持ちになりました。この作品を描いて良かったって思いました(TT)最後までお付き合いくださり本当にありがとうございます!!お世話になりました…! (2020年5月24日 18時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - Marineさん» 返信遅れました!!ごめんなさい!!( ; ; ) (2020年5月24日 18時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MIYAVI | 作成日時:2019年7月13日 0時