F4-14 ページ14
・
駐車場に止まっていた車は
もちろん一年前と変わっていなくて
一年前と変わったのは
「あ、後ろでお願いします」
彼が私のために開けたドアが
後ろだったこと
紫耀くんの真後ろに座ったら
紫耀くんが見えなくなる
なんて無意識から私は真後ろを避けたのだろうか
乗り込んだ車内の匂いは
やっぱり一年前のままで
また気持ちが溢れそうになる
・
彼は無言で車を発車させた
それからしばらく沈黙の車内
音楽もかからない中
どこに行くかを尋ねる勇気もなくて
無意識で
私は久しぶりの運転する紫耀くんを見つめていた
不思議だ
今朝までは
ここ1年
ずっと見ないように見ないようにと
視界から遠ざけ続けていたのに
私は今
そんな彼の運転する車の中で
彼を見つめている
・
・
「そんなに見られると恥ずかしいんですけど」
どれくらい走っただろうか
東京の真ん中から出発して
気づけば周りの車も明かりも少なくなった頃
ようやく紫耀くんが口を開いた
「あ、ごめん」
「ふふ、別にいいですけど」
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りの(プロフ) - いつもキュンキュンしながら読ませて頂いています！これからも楽しみにしています♪ (2020年5月3日 21時) (
レス) id: e6fd1d12b5 (このIDを非表示/違反報告)
RiTa(プロフ) - この小説が好きすぎて一気に読ませていただいたのですが本当におもしろいです！更新楽しみにしているので頑張ってください！！ (2020年4月24日 9時) (レス) id: d27d5a5746 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ちょこさん» なんてありがたいお言葉、、頑張って更新します！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: 77f8d2d63c (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ゆりこさん» ありがとうございます！ゆりこさんの中の紫耀くんが壊れなくてよかった(^^;ご期待に添えるよう頑張ります！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: 77f8d2d63c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - きらさん！最高です(≧∀≦)キュン死にしそうです！早く続きが読みたいです☆ (2020年4月13日 12時) (レス) id: 19e0224214 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きら
| 作成日時：2020年3月30日 17時
