雨が181粒。 ページ48
私は胸辺りを握った。制服に少し皺が出来た。
其の侭、姐さんにもたれ掛かった。
「名前や、此れはお主の為じゃ。早々に離れておけば、苦しむ事は少ない。」
「姐さん、私は賛成しないな。名前ちゃんは此処で沢山頑張って来たのに、それを無下にさせるというのかい?」
「其のような努力無駄じゃ。名前を傷付けた者達が改心する筈無い。」
「然し、」
「もういい。」
太宰さんの言葉を遮り、云った。
心の何処かで期待していた。E組の皆に。
また、あの頃の様に戻れるんじゃないかって。
結果、如何だった?
再び私を裏切った。
此奴等は二度も過ちを犯した。なのに、改心する訳無い。反省なんて、口では幾らでも云える。
どうせ、私を裏切る。
私が制裁を加えど、変わらない。
裏切り者は裏切り者の侭。
それなのに、私が此処に居る意味なんて無い。
結局、意味なんて無かった。
なら、もういい。
「もういい。」
「名前ちゃん、」
「太宰さんには判らないよ。私が皆に責められた時の気持ちなんて。」
あの時も、此の前も、辛かった。
藤本を潰せると判っていても、傷付いていた。なのに、知らないフリをしていた。
「賢明な判断じゃ。さ、帰ろうぞ。」
私を引いて、姐さんが歩き出す。後ろからは中也さんが付いて来ている。
「名前!!E組にいてよ!」
赤羽君の発言に足を止めた。
後から、皆も私の名を呼ぶ。謝罪もちらほら。
「聞かんで善い。凡て
「悪かったと思ってるよ、皆!!嘘じゃない!」
「……如何して赤羽君は私に執着するの?」
「それは好きだからで…!」
うん、そうだね。
赤羽君は"中原名前"が好きであって、"水嶋名前"が好きなんじゃない。
これもずっと判っていた事。
「聞くな、名前。お主には中也が居るじゃろう?」
首を縦に一回振った。
すると、後ろから手を握られた。
私の大好きな彼の人の手だった。
「中也さん…」
「手前の決めた事に口出しする気は無ェよ。」
優しく微笑む彼に安心する。
私は中也さんと姐さんに連れられて、教室を出た。
☆*.。・:+(゚∀゚*感謝・感激・雨○;;;゚д゚)i||i→←雨が180粒。
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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時