216話 ページ22
私に言われて、役人達が拘束した相手側の刀剣男士を連れて行こうとする
私のせいで泡を吹いて気を失っている鶴丸国永と燭台切光忠はあっという間に会場外に運び出されて
未だ残っている戦闘部隊の6振りは自分の体に触れようとする役人に過剰なほど嫌悪感を醸し出し抵抗していた
そんな刀剣男士達から目を離して、私に大人しく抱き締められたままジッとしている伽羅ちゃんの頭をやっと体から離した
勢い良く押し付けてしまったので彼の前髪は崩れているし、私の着ている服に付いていた装飾のせいで額がほんのりと赤い
『ごめんな、でっつ痛かったやろ…』
伽羅「でっつ…？」
『おでこ。』
伽羅「ああ、問題ない」
演練直後に受けた刀傷は手入れされてるので、集中して指先に小さく霊力を流しながら伽羅ちゃんの赤くなった額を摩った
赤味が落ち着いてきたころ、目を伏せてされるがままになっている伽羅ちゃんの姿を見て周りがざわついてしまい、集中力が切れてしまう
「か、伽羅ちゃんが、馴れ合っているだと…？！」
「ええええ、おでこ触ろうもんなら指逆方向にねじ曲げられる未来しか見えないな…」
「大倶利伽羅、もしかしてお前も慣れ合えるのか？！なあ！俺にも額触らせてくれえ！！」
「俺は馴れ合うつもりもお前に触らせるつもりもない。」
「うわん！！！けち！！！」
『そっか、伽羅ちゃんって馴れ合わないっていうのが普通なんやっけ？』
伽羅「俺が普通ではないと？」
途端にむくれたように口をへの字に曲げた伽羅ちゃんが視線を上げて私を恨めしそうに見た
『ううん！大事の子やで！』
伽羅「そうだ。俺はお前の大事の子だ。他の俺は関係無い。」
本心を述べると伽羅ちゃんが満足気な顔をするので思わず笑いながら額の赤さを完全に消す為に再び触った
「人間如きが！！！」
その時、毒を含んだ鋭い声が、少し活気を取り戻しつつあった会場内を一気に沈黙に落とす
加州(02)「俺に汚い手で触るなって！！」
対戦相手の加州清光が獣のような顔で周りを取り囲む役人に吠える
血に濡れた地面を何度もブーツの踵で踏み付けながら離せと喚き散らす
彼が、対戦相手の刀剣男士が、こうも人間を嫌うのも
審神者をあんな風に扱っていたのも
ブラック本丸と呼ばれるまでに前任の審神者から受けた傷が頑丈なトラウマの鎖となって縛り付けるから
多分自分達を守る為に
自分なりにできる方法で自我を守っているんだろう
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ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - わたしは更新、いつでも待ってます! (2021年5月16日 10時) (
レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 名無しさんさん» はい、これからも楽しんで読ませていただきます!!名無しさんは社会人と聞きました。どうか自分のお体をご尊重してください (2021年5月16日 10時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» コメントありがとうございます。嬉しい内容にやると決意できて良かった、また書きたいと思って良かったと思います。私の作品を読んでくれてありがとうございます！これからも楽しんでいただけたらなぁと思います！ (2021年5月15日 20時) (レス) id: abe0f1ab0e (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - こんばんわ。この作品が続いてくれると知って、とても嬉しいです!!どうか名無しさんのペースで更新してもらえれば。また続きが読める事に感謝します。ありがとうございます!! (2021年5月14日 21時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえるのはとても嬉しいです！絡み前向きに検討させていただきますね！ (2021年5月6日 13時) (レス) id: abe0f1ab0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2020年1月9日 1時
