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後日談。
瑞稀さんと橋本さんのバンドは予定通りライブを開催。
街の有名老舗ライブハウスは超満員という盛況ぶり。
盛り上がりテンションが上がった瑞稀さんたちは勢い余って機材をぶち壊す。
フロアに散らばる機材の残骸。
パニックになった観客は逃げ惑う。
結果、一所に観客が集まりすぎたため荷重集中で床が抜ける。
その後、市が立ち入り調査に入ったところ、受けるべき定期点検を長年受けていなかったことが発覚しライブハウスは休業を余儀なくされる。
そして瑞稀さんたちは高額な機材の弁償費用を支払うことに。
「やっぱりお天道様は見てんだよ！悪事をした人間には罰が下るってこと！」
「今回ばかりはそう思っちゃうよね、わざわざ僕たちが出しゃばらなくてもよかったのかなぁ？」
「...その節は、ホントにごめんなさい。」
「いやいや、のりちゃんが謝ることじゃないから！」
「そうそう！モリコの台本は完璧だった！大昇からグダグダになってったの！」
「で、極めつけは龍ちゃんブチ切れて逃亡。しかもAちゃん連れて(笑)。」
「...すみません、反省してます。」
今日は久しぶりに集まってバンドの練習ができた。
スタジオからの帰り道。
「いや、それで良かったんだよ。お前みたいないつも穏やかで怒らなさそうな奴がキレると、結構周りは呆気に取られんだよ。あと龍我も！あのブリザードぶり、俺ちょっと泣きそうになったわ。」
「そんな嘘でしょ(笑)。いや、あの時は静かに自白させた方が堪えるかなと思ってさ。」
俺がAを連れて逃亡したあと、でぃすてぃにーではブリザード龍我くんの活躍でそこまで騒ぎにはならなかったようだ。
さすが龍我くん、頭の回転が速い。
「ねーねー、お腹空いた！！何か食べたいっす！」
それから、コンビニの前で立ち止まり駄々をこねるA。
あの夜の後、結局車の中で朝を迎え、慌てて北斗さんの元へ送っていった。
あいにく北斗さんはまだ寝ていて事なきことを得た。
あれからAは少しずつ大学に行くようになり、今では以前のようだ。
「言われてみれば、腹減ったな。」
「でしょ？行こ！今日は私が奢っちゃうし！」
「え、Aちゃん太っ腹じゃん！」
「ジャジャーン！これ、使っちゃいマース！！」
Aがリュックから取り出したのは、猪狩からのお見舞い。
「あ、それ俺からの...じゃあ俺の奢りってことだな！」
「は？もう私の所有物です！さ、行こ？」
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年1月4日 1時
