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「さ、突っ立ってるのもなんだから座ってよ。あ、何か飲む？ビールでもいい？」
「あ、俺たちまだ未成年です。」
「じゃあコーラにしようか...岩ちゃんは飲んでくでしょ？」
「いや、俺も運転してきたから...それよりカンナ、旦那がまだ死んでるよ？」
「そう？じゃあコイツ抜きで集会始めようか、」
突然息を吹き返すヒロジさん。
「は！！！よかった生きてたぞ俺！おい誰か助けてくれよ！」
照さんに起こしてもらい、私たちの前に座った。
そして脚本に目を通す。
「ま、詳しいことは聞かねーけどよ、アニキまで巻き込んでここに来てんだ、よっぽど酷い、許せないことがあったんだな。」
「はい、そして今、その友達は学校に来てなくて。」
「俺たちとも、連絡すらとらなくなっちゃってるの。」
「そりゃそうよ、人のオトコ奪ったクソアマのレッテルはられちゃったんだから...しっかしソイツもハンパモンだな、だったらその子の兄ちゃんとタイマンはれってーの！！」
「はんぱもん、たいまん...？」
首を傾げる私に、龍斗くんが耳打ちする。
「カンナさん、元レディースの総長だから。」
「え、そうなの？じゃあヒロジさんは？え？なら照さんも？」
「ヒロジさんは格好だけのヤンキー、兄ちゃんは顔だけがヤンキー。で、マブダチなの。」
「あ、そうなのね。」
「でもよ、ここでちんまりとやったんでいいの？もっと盛大に、例えば町内巻き込んで、」
「いやいや！そこまでは！！まずはサークルのみんなにAの無実を分かってほしいんです！それで瑞稀さんと橋本さんには、仲間の前でAと同じ目に遭ってもらって、自分たちがどんなに酷いことをしたか気がついてほしい！」
気がつけば、立ち上がって熱弁してしまっていた。
「わかった(笑)。この居酒屋でぃすてにぃ、全面協力させていただきます！」
ヒロジさんとカンナさんは、快く承諾してくれた。
とりあえず、場所は整った。
「...それよりまたボヤいてたぞ？岩ちゃんに女の気配すらないって。いつまでもじゅんこに心配かけさせてんじゃねーよ！」
「え、じゅんこさんここ来たの？てか、人の親を呼び捨てにするなよな。」
「じゅんこさん週一で来てくれてるよ？この間は欧陽菲菲熱唱して帰ってった。ね、よかったら私のダチ紹介しようか？」
「ダチってレディース時代の仲間だろ？遠慮させていただきます...」
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年1月4日 1時
