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(優太Side)

「おい、どうするよ...」

健を囲んで黙り込む中、慎太郎が口を開く。

「どうするって...行くしか、ないでしょ。」

優吾さんが腕組みして、頷く。

「そうだよ、そうそうないよ、こんなこと...」

健が、スマホを皆に見せる。



画面には、可憐なお嬢様風な美人、3人。


「美久もなかなか気の利いたことするじゃん。ねぇ、優吾さん。」

「だね!音大生でしょ?俺、一緒の空気すら吸ったこと、ないよ。」


美久が突然、合コンの話を持ってきた。

お相手は、高校の友人と、その友達。

しかも、現役音大生。

ほぼ男だらけの環境で日々を過ごす俺たちには、住む世界の違う人々。

皆が浮き足立つのも、仕方がない。


「だからさ、優太も行こうぜ!」

慎太郎が俺の肩をポンと叩く。

「え、俺も?何で?3人で行ってくりゃいーじゃん!」

「アホか、お前。美久ちゃんもいるから、4人なの!1人、余るやん!!」

健が横から口を挟む。

「えー、数合わせかよ...うーん、あんまり気乗りしないなぁ。」

「え、優太は、行きたくないの?美人の音大生だよ?!あわよくば、付き合えるかもよ?言ってたじゃん、彼女欲しいー!リア充したい!!ってさ。」


...ごめん。皆には黙っているけど、俺、今、かなりリア充。

別に彼女じゃないんだけど、まぁ、LINEしてたり、時折会ったり、ま、デート的な?ことしちゃってるし...本当に!彼女ではない!!んだけどね...

「てか、優太来なかったら、この合コン多分なくなる。」

「だろうね。」

優吾さんの意見に同調する慎太郎と健。

「えー、何でですか?」

「だから、お願い!人助けだと思ってさ!!」

皆に頼み込まれ、渋々約束する。



「...あのさ、その話、ここでしないとダメ?」

「え?」

振り返ると、戸塚先生が立っている。


「俺のパソコン、そこに置いてるんだけど...仕事、させて?」

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作者名:Momanao | 作成日時:2019年9月8日 23時

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