オタクの個性がショボいがチートすぎる件 (ページ5)

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４話ページ5

「えっと、あ、軽い」

持ってみると意外と軽いわ。

「これなら存分に振り回せるねー、ってそうじゃない！」

そうじゃないんだよ！！

「え、本当に振り回すしかないの？」

えー。

ガサガサ

「え」

なんか、嫌な予感が…

ゆっくり後ろを振り返るとそこには野生のクマが。

「oh。ワタシ、オイシクナイヨ」

クマさん。だからジリジリ寄ってこないで。
お願い！美味しくないから！
私、まだ3歳だから！

「グオオオ！」

「ぎゃああああ！」

私は咄嗟に手に持っていた止まれの標識を前に出す。
いや、こんな標識でも盾くらいにはなるから！
盾くらいにはなるから！！
そうじゃないとホントにヤバいって！！

「……あれ？」

あれー？いつまで経っても衝撃が来ないぞー？

「んー？」

そっと目を開けてみると、クマさんが私の一歩前で止まっていた。

「えー何、どゆこと？ﾀﾋんだ？」

「グオオオ！」

「ごめんなさいー！」

ﾀﾋんでねーじゃん！
誰だよ、ﾀﾋんだって言ったの！←

つーか、熊公はなんで止まってんの？

「…まさか、これ？」

私の手には止まれの標識。

「一時停止の標識だから止まった、ってこと？」

つまり、熊公はこれ以上は来れないわけで…

ポク、ポク、ポク、チーン！

「やーい、熊公！こっちに来てみろよー！やーいやーい」

「グオオオ！」

「ギャー！すいません！」

熊公、顔怖いわ。