(6) ページ7
.
そして、またあの圧力が届いた。
誰なの…あの人は誰に変装してるのよ…!!
でも今知ったとしても、私に出来ることは何も無い。
もし気付かれたら他のみんなが…博士や子供達、工藤君が消されるっ。
自分でも顔色が悪くなっているという自覚はある。
すると友和さんが声を掛けてきた。
『…哀ちゃん、怖かったら俺に掴まってもいいよ』
「え……でも」
『大丈夫』
私は恐る恐る友和さんの腕を掴んだ。
まだ恐怖は収まらないけど…さっきよりも安心する。
「……ありがとう、友和さん」
私は友和さんにお礼を言う。
大丈夫…大丈夫よ。この人が隣に居るんだもの…大丈夫。
その時、バスが急にブレーキを起こした。
私は声が聞こえていなかったので、何が何だか分からなかったのだが、友和さんが私を守るように抱き寄せてきた。
『哀ちゃん!』
「っ!?」
バスは急ブレーキしたことに、車内に居た人達はバランスを崩している。
バスジャック犯は床に倒れていた。
友和さんが私のもとから離れて円谷君と小嶋君の所に向かった。
ま、待って………いや、私には止める権利なんてない。
そして友和さんは爆弾が爆発する、と叫び乗客達をいち早く避難させた。
そうだ…そうよ…ここで私が死ぬ事が最善策なのよ。
助かったあとに、嫌でもあの人と鉢合わせになるし、私が消えたら組織からの接点も消える。
元々、私には居場所なんてないから……私ってば、バカだよねお姉ちゃん…。
すると、車内に残っていた友和さんが私を見てきた。
『…哀ちゃん、なんで』
「私…もう、ここで居なくなりたい……お姉ちゃんの所に、逝きたいっ」
『っ…哀ちゃん!』
「離して!!」
『絶対に離さない! 俺は君を生きて明美に会わせるって決めてんだよ!』
「えっ…きゃ!」
私は友和さんが言ったことが疑問に思った。
「生きて明美に会わせる」って…それじゃ、まるでお姉ちゃんが____
その瞬間、友和さんが窓ガラスを割り、外に出た瞬間爆風と共にバスから脱出することが出来た。
それからは、工藤君が私に耳打ちをしてきた後、友和さんがこの場から私を遠ざけるためか博士や子供達と一緒に病院に行くこととなった。
でも、待って…私まだ聞きたいことが…! 友和さんは私の意図を読んだのか、耳に「また今度」と、色気を含んだ声で言ってきた。
「っ〜〜〜!!」
.
2790人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Yuri(プロフ) - トカさん» 誤字報告ありがとうございます! (2月12日 16時) (レス) id: dfb9ab75d1 (このIDを非表示/違反報告)
トカ - (3)の「火事」が「家事」になっていますよ (2月12日 16時) (レス) @page38 id: e74bb02192 (このIDを非表示/違反報告)
詩乃ミザミ(プロフ) - お久しぶりの更新待ってました! (2022年4月8日 21時) (レス) @page39 id: 7be55d3740 (このIDを非表示/違反報告)
侑(プロフ) - さいっっっこう…と無意識に叫ぶほど最高の作品だと思います続き待ってます作者さん大好きです愛してます!! (2022年3月29日 12時) (レス) @page39 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/ - ((◎д◎))ァァァァァァァ いやー神!神作品とはこの事だ! 夢主かっけぇ、、、!続き楽しみにしてます!! (2022年2月14日 5時) (レス) @page39 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雄里 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Yuri_Asum
作成日時:2021年5月6日 1時