2.Wエースの上司様【名探偵コナン】

(5) ページ29

.







「必要なんですか…？ ああいうの？」


「ヘリで逃げることはよくある…」


「よくあるって…撃っちゃうの…？」


『……？』




高木君ってあんな感じだったっけ…？
あの人のことだからいつも敬語だと思うんだけど…気の所為か？


本日のルパン逮捕にて、捜査二課の中森警部が謹慎をくらっているため特例で捜査一課の高木君と佐藤さんが銭形警部に同行していた。




「霞洲警視、こちらの準備整いました」


『分かった。全員配置に着いて待機』


「了解しました」




まあ、警察の俺が言うのもあれだが機動隊なんてあっても意味ないだろうな…はは。
俺はチラッと腕時計を見た。


…………俺、いつの間にか変装してるルパンに出会ってて腕時計に細工とかされてないかな。
正直痛い思いしたくないから時計外しとこ。
予告時間は他の人達が確認してるだろうし。


一人で色々考えていると銭形警部から金庫に向かおうと言われ、金庫室に向かった。
金庫はザ・金庫という感じで次郎吉さん家で見るやつだった。




「サファイアの持ち主には連絡を？」


「ハイ…一時的にでも別の場所へとお話もさせていただいたのですが…当の若護茂栄心様が…」


(「必要ない…ワシは日本の警察を信用してとる…」)


「ずいぶん信用されてますな…」




若護茂栄心…わかごもえいしん…いしかわ ごえもん…う、うわあ…。
若護茂栄心って石川五右衛門のアナグラムかよ。
というか石川五右衛門が持ち主ってことはルビーサファイアって元々ルパンの物なんじゃ……
その時高木君が声を上げた。



「絶対逮捕しましょう！」



「まかせてください！！」



「ねっ！ 佐藤さん！」



「ちょ、ちょっと…」



「霞洲さんも」




バシッ

俺は高木君が順番に握ってきた手を払った。




「え…」


「か、霞洲さん？」


『…え、あ、す、すまない。ちょっと反射で…頑張ろうな高木』


「＿＿はい！ 共に頑張りましょう！ みんな〜！ 一丸となってがんばりましょ〜〜〜っ！！」


「「お〜〜〜っ！！」」



『……』






.

(6)→←(4)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す