カーテンコール【SnowMan】

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床を拭くために、急いで雑巾を取りに行く。
休憩ついでに全体の床も掃除しようと思い、モップも一緒にかけようと手に取って戻ると、宮舘くんは、さっきまで俺を支えていた手をじっと見てにぎにぎしていた。


『さっきはありがとうございました。本当すみません…』

舘「大丈夫だよ、怪我してない？」

『それは全然。宮舘くんのお陰で』

舘「それならよかった」


キランと効果音が聞こえるくらいの笑顔。
ああ、宮舘くんの笑顔が眩しい…
いつも渡辺くんの近くにいて、あまり話す機会が無かったけど宮舘くんって優しい人だったんだ。



舘「有栖川って…」


俺の目をじっくり見ながら名前を呼ぶが、その瞬間に「そろそろ再開するぞ〜」と掛け声がかかり、話の先は聞けなかった。

？

なんだろう？


舘「…なんでもない。次、転んだら別練習になるかもね笑」


笑いながら宮舘くんは鏡の前に歩いていく。


それ洒落にならないですって！！！！

俺も急いで雑巾やモップを戻し、皆んなが集まっている鏡の前に走って戻った。



…



気を引き締めて、後半の練習になんとか食らいついく。


渡「違う！遅い！」
「そこじゃない！」
「ズレてる！音聞け！」


渡辺くんの顔が険しいまま何度も怒鳴られているが、別練習になる事はなかった。
一緒にダンスが出来ているってだけで、怒られていても嬉しくて、やっぱり顔が緩んでしまう。
その瞬間を渡辺くんに見られてしまっていたようで、怪訝そうな顔をしていた。


渡「…なにニヤけてんの？」

『あっ、いえ。これは違くて…』

渡「なに」

『SnowManの皆さんと踊れる喜びを噛み締めているというか…』


あ、やばい。昨日に引き続き、今日も言いながら恥ずかしくなってきた。
ただでさえアクロ出来なくて印象悪いのに、これじゃぁ変なやつって思われちゃう…
顔が赤くなるのを感じながら目を合わすのが気まずくて下を向いてしまった。


「ふははっ」っと聴こえて顔をあげれば、思った反応と違っていて、笑っている渡辺くんが目の前にいた。



あの渡辺くんが？！

笑ってんの？！



渡「変な奴、笑」

ふふっと笑いながら、すぐに真顔に戻り鏡に向かって踊りの確認に戻ってしまった。(切り替え早っ！)



え…？なに？
何だったの今の？




阿「翔太、笑いのツボ浅いのよ笑」


混乱してる横で阿部くんが説明してくれた。



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