カーテンコール【SnowMan】

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結局、岩本くんに教えてもらった日もSnowManの全体練習に参加はできなかった。


本命のアクロが上手くできないなら話にならないと渡辺くんに言われてしまったから。
アクロのバランスは大切なのは分かってるし、今俺が入ったらメンバーに迷惑がかかるのも怪我をするリスクが高くなるのも分かってる。
でもやっぱり悔しいんだよね。

体力ももっとつけなきゃいけない。



休憩時間に頭にフェイスタオルを被せて上がった息を整えていると、目の前に影がかかった。

顔を上げると岩本くんが飲み物を差し出している。


『え…？』

岩「ほれ、これ飲め」


渡されたのはプロテインが入ったジュース。


岩「プロテインとっといた方がいい」

『ありがとう…ございます…』


まさかこのタイミングで話しかけられるとは思っていなかったから、ビックリしてしまった。
他のメンバーも驚いたようにこっちを見ている。
うん、だよね。俺もビックリしてんだから。


そしてそのまま岩本くんは俺の横に座った。



…え？なんで？




特に何も話す様子もなく、隣で携帯をいじり始めた。

とりあえず頂いた飲み物を飲もうと、『いただきます』と小声で言いながらプルタブを開けて一口飲む。


『っ？！まっず！！』

岩「あ、やっぱり？」

『え？知っててくれたんですか？！』

岩「うん」


横で嬉しそうに笑っている岩本くんのくしゃっとした笑顔は、今まで雰囲気とは全然違って、少しだけ柔らかくなったような気がする。


岩「いや〜いい反応だったわ。おつかれ！」


俺の反応に満足したのか、岩本くんは嬉しそうに戻って行った。





……







今日のレッスンも終わり、またスタジオに一人残る。

朝、岩本くんくんに「アクロなら佐久間から盗むのが一番早いよ」って言われて、今日一日ずっと見てたけど、佐久間くんの凄さは柔軟にあるのかもしれないって気付いた。

バレエダンスはずっとやってから柔軟は得意だったけど、ジャニーズに入ってから少しおざなりになってかもしれない。



今日から徹底的に柔軟していかなきゃ。






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