カーテンコール【SnowMan】

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入館者を片手に警備員さんに挨拶したところで、俺の携帯の着信音が鳴り響いた。


『…もしもし、めぐ？』

目「もしもーし」

『ごめん、もうスタジオ着くんだわ。切るね』

目「…え？早すぎじゃね？！」

『うん、そう。またね』


めぐから朝着信があって「おい！」って声が最後聞こえた気がするけど、スタジオに入る直前なのですぐに切った。
あれからずっと朝と夜、時間がある限り空いたスタジオを借りて練習している。

まだまだアクロバットの完成には程遠いけど、それ以外の振りや歌割りはしっかり頭に入ってきたつもり。


滝沢くんにはSnowManに入ることは、他のジュニアにも秘密にしろって言われてるから、めぐでも伝えることができなかった。
多分、メンバーに認められて正式に加入するまでは、まだ公表できないんだと思う。
信用されてないの、悔しいけど仕方ない。


一番大切なアクロバット。

習うより慣れろってよく言うけど、まだコツを掴めずにいる。







集合時間直前にはいつもクールダウンのストレッチをしている事が多いけれども、今日は集合時間前にガチャリとスタジオの扉が開いた。
もうそんな時間？って時計を確認したけど、集合時間まで2時間ある。

扉から少し驚いたような顔をして入ってきたのは岩本くんだった。


岩「…はよ」

『おはようございます。早いですね』

岩「まぁね…お前、いつもこの時間に来てんの？」

『最近はそうです』

岩「そっか…無理すんなよ」


優しく微笑んでくれた。
意外だった。
絶対に嫌われてると思ったし、認めて貰えないと思ってたから、まさか岩本くんが笑ってくれるなんて。


『岩本くん！アクロ教えてもらえませんか？どうしてもタイミングとか体の動かし方が上手くいかない事があって…』


自分の動き動画に撮ってみて確認したけど、どう動かせば綺麗に見えるとか一人だと限界があって…そう続けて動画を見せる。


岩「あー…ここは踏み込みが遅い。こっちは前足が半歩右にくるとターンしやすくなると思う」


的確に指示してくれる彼の目は真剣そのものだった。
やばい、一気に言われても覚えられないかも。


『ちょっと待ってください！メモとるんで！！！』

岩「言葉よりも動いた方がわかりやすいだろ？着替えてくるから待ってて」

『いいんですか？！ありがとうございます！！！！』

岩「いちいち声がでけーよ」


笑いながら岩本くんはスタジオを出て行った。





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岩本くんと朝練の時間

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