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渡「違う!」
『…っはいっ!』
ダンスレッスンが始まった。
今までアクロバットのレッスンはあまりしてこなかった為、いきなりSnowManのレベルまで上げるにはまだまだ時間がかかりそうだった。
一応、バク転はできるけど、バク宙とかはまだ無理。
アクロバットを得意とするSnowManのメンバーに選ばれたんだから、何がなんでもしがみついてやるつもりだった。
渡「だから違う!!!」
『…すみません!!』
さっきから同じところで何度も躓いてしまい、渡辺くんが大声で怒鳴った。
渡「…お前、舐めてんの??やる気ないなら帰れよ!」
何度も何度も中断させてしまっていて、周りのメンバーもイラついてるのが伝わってきていたから、こうなる事も分かっていたはずなのに…
どんなに頑張っても、まだ時間が足りない。
くそっ…
『すみません!!!!…もう少しやらせて下さい!!』
頭を深く下げても、周りのメンバーにはため息をつくばかり。
渡辺くんは、床に置いてあるペットボトルを蹴り飛ばし、レッスン室から出て行ってしまった。
深「わぁお〜。なべ荒れてんね〜」
ピリついた空気を和ませるような、気の抜けた声で、ふっかさんがこっちを見ながら笑って近づいてくる。
そして使ってない新しいフェイスタオルを俺の頭にかけてくれた。
深「有栖川、もう少し頑張ろうな」
『本当にすみません…ありがとうござい…ます…』
タオルを受け取とったが、ふっかさんの顔を見る事ができず、自分のスニーカーを見つめていくと目の前が歪んでいく。
こんな事で泣くな、
泣くな俺。
出来ない事が悔しくて、悔しくて、
最初から出来るなんて思ってなかったけど、
こんなにも無能な自分が、こんなにも役立たずな自分が許せなくて、
いつの間にか唇を強く噛んでしまっていた。
スルッとふっかさんの手が俺の顎にやってきて、そのまま顎をクイっとあげた。
深「お、泣いてないじゃん」
俺の顔を見ながら、唇切れちゃってるよと唇を優しくなでた。
『…泣きません、絶対』
『負けたくないんで』
唇から垂れる血を掌で拭き取り、
急いで渡辺くんの後を追った。
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かお(プロフ) - じゅさん» じゅさん、コメントありがとうございます!!お返事が遅くなり申し訳ございませんでした!!新しい紅一点と言っていただけて嬉しいです〜!!!!楽しく読んでいただけるように更新していきますので、また読んでいただけたら嬉しいです。ありがとうございます!!! (2021年2月17日 5時) (レス) id: ef35d521e5 (このIDを非表示/違反報告)
じゅ(プロフ) - 新しい紅一点の形で思わず一気読みしました!更新楽しみにしてます! (2020年12月12日 15時) (レス) id: fc4aecf63b (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - 雪那さん» 雪那さん、いつもコメントありがとうございます!加入組ほぼ出ず50話になってしましました…。予告のお話は書き終わってるので、いつ出そうかタイミングを伺ってます笑。7人時代のYouTubeいいですね!時系列バラバラになりそうですが、書きたくなってきました〜!!! (2020年11月8日 22時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - 玲さん» 玲さん、コメントありがとうございます〜!!嬉しいです。そして、それ正常です!笑。沢山寝てください!!!!笑 (2020年11月8日 22時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
雪那 - Noticeの予告が…!目黒くん!ゆり組!これは…非常に今後の展開が気になりますね…!50話おめでとうございます!(?)10人のstoryも楽しみにしてますね。ぜひ、可能ならば7人時代のYouTubeのお話も読んでみたいです。。初日の出とか…(願望)全力で応援してます! (2020年11月8日 22時) (レス) id: 49b6818a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かお | 作成日時:2020年10月16日 19時