58 エイジside ページ8
「あ！！エイジさん！お久しぶりです〜」
いつものカフェに入ると、いつもの店員が出迎えてくれた。
軽く会釈をして、キョロキョロと辺りを見渡すが、Aの姿は見当たらない。
「Aさん、探してます…？」
「え？…あ、はい」
「今日も来てないですよ」
「今日、…も？」
店員の言い方が少し気になって、思わず聞き返してしまう。
今日も、って事は最近ずっと来てないって事か？
「忙しいんですかねぇ。ここ1週間くらい顔も見て無いと思います」
エイジさんも最近ますます活躍されて！忙しそうですね。なんて笑いながらいつも飲んでるコーヒーを出してくれた。
1週間前…
丁度ユーフェス後、おるたなさん達が動画をあげた頃。
あぁ、やっぱりA、インスタのコメント見てるよな。自分のインスタ見てないわけないもんな。
俺が何もしなかったから、ファンの標的はいつの間にかAになって、俺達に被害がないからと気付けなかった。
アンチコメントでどれだけ凹んだか分からない。
それが、一方的に向けられた悪意なら尚更。
「どうもっす」
コーヒーを受け取り、お金を払ってお店から急いで出た。
そのまま急いでAと前にランチをしたお店や大好きだと言っていたパン屋にも顔を出すが、そこにも居る気配はない。
首に伝った汗をシャツで拭う。
無我夢中で走り回って、いつの間にか汗だくになってしまっていた。
(あちーな)
♪〜〜〜〜〜
もう一度電話を掛けてみるが、聞こえてくるのは無機質な機械音。
やっぱり電話の電源が入っていないらしい。
ちっ
無意識に大きく舌打ちをしていた。
落ち着け、俺
Aの行きそうなところ…考えろ…
必死にAの事を考えるが、考えれば考えるほど、Aの事を全然知らないことに気づいてしまった。
ただカフェで会って、お茶してランチして、たまたま家に来たり行ったり。
それ以外何も知らない。
なんだよ、俺。
Aの事、あんなにちょっかい出しておいて
全然知らねーじゃん。
自分のやらかした事の大きさに押し潰れそうになる。
ごめん、A。
巻き込んでごめん。
絶えず伝ってくる汗を拭き、もう一度、
Aの家を目指して走り出した。
.
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りん - 続き気になります…楽しみにしてます！ (2020年12月7日 14時) (
レス) id: 9136d89cd3 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2020年6月24日 15時) (レス) id: 1f194d63ba (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - ユウキさん» ありがとうございます！！とっても嬉しいです(;o;)これからもワクワクしていただけるように頑張ります！！ (2019年5月26日 20時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
ユウキ - 素晴らしいです。展開が最高にワクワクします！ (2019年5月25日 7時) (レス) id: 3415d88ff2 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - かなとさん» すみません！気付かず失礼しました！ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月22日 21時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かお | 作成日時：2019年5月22日 21時
