リアルで恋、してるんです。【桃】

Story 46 ページ47

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佐「え！？どしたの！？大丈夫？」






大丈夫じゃないよ、全部あなたのせいだよ







『私、佐久間くんが分からない、です…』






佐「お、俺？Aちゃんに、何かしちゃった？」







『…………なんで……彼女さん、いるのに、私を誘うんですか……？』






佐「…彼女？」







分かりやすいくらいに佐久間くんの表情が曇った。
ああ、ビンゴ。



心のどこかで、実はあれは見間違いだったんじゃないかって期待している自分がいた。
でも、違ったんだね、やっぱり。







そこから私は、全てを話した。
ご飯に誘われて本当に嬉しかった事。
今日の為に、洋服を買った事。
そして、佐久間くんと彼女さんの2人に遭遇した事。








昨日、あれだけ泣いたはずなのに、話しているうちにどんどん涙が溢れてくる。


お店だけど、個室だし、誰にも見られてないし、泣いてもいいよね。


こんなに泣かれて、彼女と2人でいる所見られてる相手なんて、二度と会って貰えないだろうな。






失恋。
あーあ、せっかく何年間も片想いして、やっと近付けたのにな。
担降り、かな。



でも、もう、どうだっていいや







『……すみません、ほんと、1人で舞い上がって、馬鹿みたいですよね、私。』







全てを話し終わる頃には、もう涙が乾いていた。
メイク崩れてるだろうな、こんな顔見せられないや。








佐久間くん、どんな顔してるんだろう。
今、どんな気持ちなんだろう。








佐「……Aちゃん？あのさ、」








2人の間に続いた沈黙を破ったのは、佐久間くんの声だった。









佐「……誤解というか、勘違いさせて、ごめんね」









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