リアルで恋、してるんです。【桃】

Story 2 ページ3

You side




某ショップを出て、今はオシャレなカフェにいる
私と奈那は所謂「量産型オタク」。
インスタ映えを狙ったこのカフェには、界隈構わずそういった量産型オタクが集まる。
可愛い店内を眺めているとケーキや紅茶が運ばれてきた。



『わ、可愛い.....』



奈「アクスタ並べて写真撮ろうよ」



『撮る撮る〜〜』



そう言って2人でカバンから推しのアクスタを取り出し、先程運ばれてきたケーキ等と並べる




『こんな感じかな、、』




2人の無言の写真タイム
色んな角度から推しとケーキを記録に残す



奈「いい感じ！Twitterあげちゃお」



『私もあげよ〜』


--なるさま[@naru_skm_]

o( ›_‹ )o♡♡ (先程の写真を添えて)




そうTwitterに呟くと、直ぐにいいねとリプライが届く。
TikTokのお陰か、それなりにフォロワーさんも居て、リプライを送ってくれる。
こんな一般的なオタクが、、ありがとう、、



奈那のツイートにいいねを押してスマホを閉じ、
紅茶が冷めないうちに食べようとアクスタを片付けようとした時



「ねぇみて、あの人たちサマパラのアクスタ持ってる」


「ほんとだ、阿部担と佐久間担？絶対転売じゃんwww」


「イキってんのかわいそーwww」



後ろの方からそんな声が聞こえた。
まあそう言われても仕方が無い、このサマパラのアクスタはレア物で、フリマアプリなどで定価の10倍以上も高く売られている。
しかし私も奈那も現地で物販に並んで買った物である為、少し悔しかった。




奈「A、気にしなくていいよ、あんたは超絶可愛い佐久間大介の嫁！！異論は認めない！ね？」




表情が曇った私に気づいた奈那が、そう声を掛けてくれた。
本当に優しい、きっと彼女はいいお嫁さんになる。絶対になる。阿部ちゃんが羨ましいな。




『うん、そうだね！気にしない！食べよ！』




奈那のお陰で、心無い会話の事なんか気にならなくなった。





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