ヌナはあまのじゃくだね。【JK】 (ページ35)

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さらっさら、ふわふわな彼の髪

数秒、軽く撫でて、離す

乾いた感覚が、まだ残る

｢…！お、終わりです｣

顔が赤くなった彼は、『ええ、短い』って

笑顔を見るのも、こうして彼の姿を直接見るのも久しぶり

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JK｢ふふっ、何ですか？｣

そんな彼を見ていると、思った以上に見つめていたようで

｢久しぶりだなぁって｣

JK｢…まぁ、ちょっと忙しかったですしね。ツアー中なんか、電話しないでって言われちゃったので、誰かさんに｣

ぶぅ、と口をわざとらしくとんがらせる

JK｢…Aさんが思ってる以上に、俺はここに来たかったんですよ｣

いつも、"ヌナ"って呼んでる癖に、こういう時だけ名前呼びなのずるい

嘘かホントか分からない言葉に、胸がきゅっと、苦しくなる

彼は、面白半分で言ってるくせに、バカみたいだなぁ、私

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テヒョンさんがいつも飲むお酒より、すこし度数の強いお酒をゆっくり飲んでくジョングクさん

仕草も、大人っぽくて、色っぽい

すると、彼はグラスを置いて、さっきオッパが置いていったナップザックに目を向けた

JK｢それなんですか？｣

｢あ、あぁ、これは｣

ここで思った。

これを、彼氏のものだ、といえばジョングクさんは私に構わなくなるかもしれない

一般人であるわたしに、アイドルである彼が必要以上に近付くことが無くなれば、わたしのこのどんどん大きくなってきている感情だって、消えるはず。

…うん、それでいいんだ

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JK｢…彼氏来たんですか？｣

｢うん｣

彼の、大きな瞳が揺れたのがわかった

これでいい、これでいいんだ。

これ以上、惑わされるのはごめんだから