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入浴後、髪の毛をタオルドライしながら、これからのことを考える
…まあ、考えるって言っても寝るだけなんだけど。
でもそれが大問題
スーパーアイドルをソファーで寝かせる訳には行かないし、だからってベッドで一緒に寝る訳にも行かないし
ああ、やばいやばい。髪、とりあえず乾かさなきゃと思い、洗面所の棚を見ると、ドライヤーはない
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「…ドライヤー使ってます??」
リビングに入ると、グレーのスウェットに着たジョングクさんが、ソファーに横になってる。
って、ふっ、腹筋見えてる!!!
起こさないよう、そっと覗けば、可愛らしい寝顔
「寝てるんかい…!」と小さく呟いて、テーブルの上に置いてあるドライヤーに手をかけると『あ、待って。やります』って聞こえて
彼の方を見れば、髪の毛を軽く手櫛で整えながら眠そうな目でゆっくりと体を起こす
「いやいや、大丈夫ですよ。このまま寝ますし」
JK「や、いつもちゃんと乾かしてるんですよね?」
「そりゃ、まぁ…」
なんでそんな嬉しそうなの。
しかもアイドル…。ファンの子からすれば夢のようなシチュエーションなのかもしれないけど。
実際は、こんなにフラフラした気分になるから、いいものではない
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地肌や首筋、耳に"男の人"の指を感じる
たまに梳かしたり、優しく撫でたり
この人本当に年下?ってぐらい安心感があって、でもそれと同時に死にそうなぐらい
JK「ヌナの髪の毛綺麗ですね」
「…早く乾かしてください」
JK「ふふっ、僕女の子の髪の毛触るのなんて初めてだから。
…すごいドキドキします」
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ドキドキしてるのは、私だけじゃないけど。
彼のドキドキは珍しい、ただそれだけだ。
時折、"綺麗"って小さくつぶやく
ああ、本当に彼氏がいたらこんな感じなのかな
…なんて、ジョングクさんには絶対言えないけど
「じゃあ、私ソファーで寝るんで、あんまり部屋見ないでくださいね?」
JK「あ、いいんですか?じゃあ僕こっちで寝ますよ。
さすがに、女の人ソファーで寝かせられないです」
「…ジョングクさんが来なければ、いつも通り私もベッドで寝てました」
確かに、って笑うジョングクさん
とろんとした目で、おやすみなさい、Aヌナって横たわる彼にタオルケットを掛ける
ドキドキしちゃダメだよ、私
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作者名:ましろ。 | 作成日時:2022年7月1日 19時