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ガチャ、と浴室のドアが開く音がして、心臓が飛び跳ねる
来る、来ちゃう、どうしよう
普通に接しなきゃ、そう。今から来る人はアイドルじゃない。私のお兄ちゃん。そうだ、そう。
JK「すみません、お先でした」
「あ、はーい……」
冷蔵庫を開けながら、返事をする
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JK「ヌナ?上着る服ないんですけど」
えっ
あれ、確かに用意したはず。
?てことは今ジョングクさん上半身裸?
いやいやいやいや、ダメだろそれは。
アイドル的にはOKだとしても、わたし的にはアウト
「ご、ごめんなさい。すぐ準備するんで、ちょっと寒いかもですけど…」
なるべくジョングクさんを視界に入れないようにして、オッパがいつも泊まる部屋へ向かう
のに、タオルを肩にかけて髪の毛わしゃわしゃしながら着いてくるジョングクさん
むり、心臓はち切れそう、私
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タンスに手をかけ、手前に引くと
JK「じゃ、これ借りますね」
ふんわり、暖かい空気と、私がいつも使ってるシャンプーの匂いに包まれたかと思えば、引いた木棚から引き抜かれるオッパの服
声を出したら負けだ。なんて勝負を勝手にしてる私を知らないジョングクさんは、
『あ、これワイシャツだ』なんて未だに離れない背中への密着感
ドキドキうるさい
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「あ、あの。ここの棚に多分あるんで探してください。私お風呂はいっちゃうんで」
するりと変な体勢で抜け出すことに成功
まだ変に感じる温度と、香りを振り払うように、早足で浴室へ向かう
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JK「あ〜、何してんだ、俺」
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作者名:ましろ。 | 作成日時:2022年7月1日 19時