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6 side Nissy ページ6

唇を離そうとしたのに。



Aの手が俺の首に回されて
引き寄せられるようにまた唇が重なる。



「私だって、いつも心配してる。
たかのまわりには魅力的な人がたくさんいるんだから。」


少し頬を膨らませて
そんなことを言うA。


何年一緒にいても、
そんなAがたまらなくかわいくてどうにかなりそうだ。



西「ばーか。」

「ばかっていう人がばかなんですよ。」


くすくす笑いながら
こつんとおでこを合わせてまたキスを交わす。



ついばむように繰り返していたそれが
だんだん深いものに変わり、
Aの呼吸が甘く熱く変わっていく。


もつれ込むようにソファにその体を沈めて
足を絡ませる。


風呂上りでいつもよりも簡単に素肌に触れられる。


「明るいの…やだ…。」

西「俺は、やだじゃない。」

「意地悪…っ、ん…っぁ…、」



俺の手がAの肌をたどり始めると
ほんのりと赤く染まり始める。



唇を噛んで声を我慢するところも、
縋りつくように伸ばされる手も。
浅い呼吸を繰り返すたびに
上下する鎖骨の下の窪みも。


切なげに寄せられる眉も。

俺を呼ぶ甘い声も。

前髪の隙間から見えるおでこの傷も。





変わらずにずっと大切で
もう数えきれないほど重ねた体。





でも足りない。





きっと。





ずっと。








飽きることなんかなく、
俺ははAを欲しがり続けるんだろう。



「た…かっ…ぁ。」


西「ごめん、なんか今日、
抑え効かないかも…。」



「え…?っぁ…ん…っ!」



Aを解すのもそこそこに
繋がりひとつになる。


もう、俺達を隔てる膜もなく。



求め合うまま抱き合う幸せ。



誰にも見せやしないのに
俺のだって
執着の証を体に散りばめて。





そのままソファで
そのあとベッドでも抱き合って
疲れ果ててそのまま眠ってしまったA。







翌朝。






「たかっ!もう!
つけ過ぎだよ…。」


西「だってAがさ、
もっとぉ、って言うんやもん。」


「言ってない!」


西「言ってたもん。」


「可愛く言ってもだめです!」




Aが真っ赤な顔で、
照れながら怒るのも
俺達の日常になっていた。

7→←5 side Nissy



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設定タグ:AAA , Nissy , 西島隆弘   
作品ジャンル:恋愛
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(´・ω・`)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます!できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
- 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです!パスワード教えて頂けると嬉しいです!! (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(;;) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです!!! (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました!ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです!パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2020年5月27日 7時

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