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次の日。
飛行機に乗って訪れたのは、ゴットランド島ヴィスビュー。
地名だけ見てもピンときてないAにを連れ、小さな飛行機に乗り込む。
数十分後。
もうすぐで着くよと小さな窓から二人顔をくっつけて外を見ると、初めて来たのに見たことあるような街並みが遠く下に見えた。
「わぁ!」
西「わかった?」
「うん!すごい、ここだったんだね!」
窓に張り付くように外をみているA。
そう、ここはとあるジブリ映画のモデルになった場所だ。
西「来てみたかったんだよねぇ、ちなみに言うとストックホルムの大聖堂とかもモデルになってるらしいよ」
「ほんと?じゃあそっちも見てみたいでしょ?」
たかのジブリ好きは相当だもんね、と笑う。
西「うん!あ、ほうき持ってくればよかったかな」
「えっ…、どこかで借りたらどう?」
西「キキがさ、飛びながら見た景色もこんな感じかな」
そう言った俺の顔を見て、吹き出すように笑ったA。
西「なぁんだよぉ」
「ん?かわいいなぁって。子供みたいな顔」
西「うるさーい」
「そういうとこ、好きだよ」
西「…、」
不意打ちの好きというワードに今更照れる俺。
「ん?」
西「いや、なんでもない」
「そう?可愛いですよ、照れてるとこも」
西「…るさいっ」
クスクスと笑い続けるAの頬を摘む。
西「今日の夜は意識飛ばすまで許してやんない」
「え…っ、あ、」
西「覚悟しといてよね?」
ふん、とわかりやすくそっぽを向く。
「楽しみだなぁ、歩いたらどんな感じかな?ね?」
西「そうだね」
「拗ねてる…」
その時、機内アナウンスがもうすぐ着陸することを知らせると同時にがくんと揺れる機体。
「ひゃ…っ、!」
西「え」
小さな叫び声とともにAが俺の腕にしがみつく。
「こ、怖い…」
西「なにが?」
「揺れてる…」
西「そりゃ揺れるでしょうよ、飛行機だもん」
「で、でもっ、いつもこんなじゃ…」
西「あー、飛行機ちいさいやつだからじゃん」
Aがあまりに怯えた顔で俺にしがみつくから
こんな一面もあったんだって、今更ながらに新しい発見につい笑みが浮かんでしまう。
西「捕まってて、目閉じてたらすぐよ、すぐ」
「うん」
言われたとおりに
ぎゅーっと目をつぶり腕にしがみついてるA。
可愛すぎて、思わずキスをした。
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(´・ω・`)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます!できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです!パスワード教えて頂けると嬉しいです!! (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(;;) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです!!! (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました!ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです!パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ | 作成日時:2020年5月27日 7時