5 side Nissy ページ5
「だってそれは…。」
西「わぁーってる。
二人で決めたことだけど。
でも。
俺のじゃ、ないみたいで。」
「たか…。」
そんなの子供じみた独占欲。
何年も一緒にいるのに、
奥さんなのに、俺のなのに。
「私は、公表してもいいよ、
なんなら会社辞めたってかまわない。」
Aがそう言うだろうことくらい
わかってる。
なによりもAが大切にするのは
俺であり、俺の仕事だ。
「結婚したときから。
ううん。
たぶんもうずっと前から。
弱い私なりにちゃんと覚悟はきめてる。」
Aはまだ
定期検診という名の元。
半年に1度病院へ通ってる。
心の傷は100%治るってことは
ないのだろう。
全く以前と変わらないように見えても
その検診がAの支えとなっているのなら
無理にやめることはないと二人で決めている。
Aの築いている
Aの日常を壊したくない。
西「Aの仕事は、Aのものだから。
俺のために犠牲にしてほしくない。
わかってる。
ごめん。
ちっちゃいんだよ、俺が。
Aに関することはぜんぜん心広くなれないの。
大人気なかったです。
それだけ。」
ちっちゃい自分が恥ずかしくて
そう言って頬を包むAの手をそっと外して背中を向けると、後ろから抱き着いてくるA。
「私、今日も愛されてますね。」
頬を背中にぴたりとつけてそう言った。
ほら、俺。
またAに甘やかされてる。
きっといつまでたっても心地よく。
こうして
Aの手の平で転がされるんだろうな。
おなかのあたりで組まれた手に自分の手を重ねる。
西「ほんとは目の届かないところで
若い奴らに手出されてたらどうしようって心配してるんだから。」
「こんな30過ぎのおばさんに誰かが興味持つなんて、有り得ないよ。」
西「Aがおばさんなら
俺はおじいちゃんじゃん。
ほんとAは自分の魅力に気づいてないから困る。」
俺は振り向いて
Aの体をまた抱き寄せて。
触れるだけのキスをした。
382人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(´・ω・`)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます!できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです!パスワード教えて頂けると嬉しいです!! (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(;;) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです!!! (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました!ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです!パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リリィ | 作成日時:2020年5月27日 7時