25 side Nissy ページ25
レコーディングは思いの外、順調に進んだ。
歌を歌うこと。
それは俺にとってのライフワークであり、愛情表現。
歌えなくなるんじゃないか。
そう絶望しそうなことだって
今まで何回もあったけど
そのたびに周りの人たちに助けられて今がある。
だから、俺は歌う。
歌を歌わせてもらえることに感謝して
支えてくれる人に感謝して
待っててくれている人に感謝して
歌い続けるんだ。
───
レコーディングもあと一日残すだけとなった日。
休憩時間に皆でおやつタイム。
・「これ終わったらハネムーンなんだって?
どこ行くの?」
「んー、特に決めてませんよね?」
西「そうなんだよなぁ。
計画立てる暇もなくこっち来ちゃったし。」
「ですねぇ。」
バタバタしていてゆっくり調べる間もなかったし
ノープランな俺達。
西「A、どっか行きたいとこある?」
「…んー。市庁舎と宮殿と…
あと大聖堂と…か?
でもこの街の雰囲気好きなので、
普通に歩いてるだけでも楽しそう。」
西「だね。」
俺達の話を聞いていた新田くん。
新「まぁ、普通に外歩くってだけでも、にっしーは
日本ではなかなかできないですしね。」
西「まぁ、そうね。」
そういう普通のことを二人でしてみるのも楽しそう
そう思っていたとき。
・「Aは二人で過ごせればどこにも行けなくてもいいんでしょ。」
「はい。もちろん。」
冷やかし半分のスタッフさんの言葉にあまりに素直にAが頷くから、なんだかこっちが照れくさい。
・「ほんとに日本の女の子ってかわいいね。
あ、そう言えば。
この近くのスタジオにも日本人の女の子のスタッフがいるんだよ。」
西「…え?」
・「ほら、この前皆で食事したお店で時々会うんだ…。」
「その人!名前は!?」
Aが珍しく大きな声を出すから、話していたスタッフさんがちょっと驚いてる。
「あ…、私。ごめんなさい。」
ぎゅっとひざの上で手を握りしめたA。
・「名前…確か、ア…ア…そうだ、アカリ!」
そのスタッフさんは近くにいた別のスタッフさんにも確認してくれて。
やっぱりこの近くで働いてる日本人がいて
名前はアカリだと教えてくれた。
この時点できっとAは確信していたんだろう。
アカリという人が、あの、朱里だって。
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(´・ω・`)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます!できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです!パスワード教えて頂けると嬉しいです!! (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(;;) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです!!! (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました!ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです!パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ | 作成日時:2020年5月27日 7時