歩む道。 〜With a lot of love〜

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守り、守られて。
お互いがお互いの唯一だけど。




たかの最優先はいつも私なわけじゃない。

仕事だったり、なかまだったり、ふぁんのみんなだったり、私だったり。

だけど、私の最優先は常にたかなんだ。





他の人にはきっとわかり得ないこの関係性こそが
私達の愛のカタチなんだ。






他の誰も何も、変えることができない事実。






だから私は喜んで
その鎖を受け入れる。





たかが1ミリだって不安にならないように。

私が今幸せだってわかってもらえるように。





そんなことを考えながらバスルームを出ると、
ソファに座ったたかがタブレットを手に何かを見ていた。




「仕事？」

西「あ、うん。ちょっと確認したいことがあって。」

「そっか。」

西「あ、あんたはもう寝なよ。」

「たかもね。
明日からは結構スケジュール、過密ですからね。」

西「はいはい、わかってますよ。マネージャーさん。」





画面をオフにしてタブレットをテーブルに置き、
大きな手でくしゃりと私の頭をなでながら立ち上がる。





西「待ってなくていいから、寝てなよ。」

「うん。あ…でも。」


西「ん？」

「ちょっと話したいこと…ある。」





それだけできっと伝わる。
何を話そうとしてるか。





西「わかった。じゃ先シャワー行ってくる。」

「うん。」





バスルームに消えていく背中を見送り、ふぅと息を吐いた。



今日見たあの人が、本当に、見間違いじゃなくて、
ここにいるとしたら。


私は会って話したい。
何をって言われるとよくわかんないけど。
でも。
話したいんだ。




たかは、なんて言うだろうか？

きっと一緒に会うっていうだろうな。
ひとりでは絶対にだめって言うだろうな。


だけどその前に。


この知らない街で私は、
彼女を探せるんだろうか。




ぐるぐると同じことを考えてるうちに
私はそのままそこで
知らない間に眠りに吸い込まれていった。






┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈





西「やっぱり…。」




くすりと笑いながら
ソファで眠る私にキスを落としたことも。

そっと抱き上げられて
優しくベッドに寝かせてくれたことも。





西「おやすみ。A。おつかれさま。」







髪をなでながらそう言ったことも。






…眠っている私は全く知らない。

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