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西島さんがクリスと話し始めたタイミングで、お手洗いに立った私。


ほんのり暗い店の中、初めての場所できょろきょろしながら歩いていると、見覚えのある人を見かける。



「待って!」



騒がしい店の中では聞こえるはずもなく、
店を出ていこうとするその姿を追おうとした時。




「…っ、あ。ごめんなさいっ、Sorry、」




すれ違う人とぶつかってしまった私。




・「さっきの子も日本人だったけど、君も?」

「あ、はい。彼女をご存知ですか?」

・「いいや。一緒に飲もうって誘ったのに断られちゃったんだよね。

そうだ、君でいいよ。
ほら一緒に飲も。」





ぐっと手首を引かれ体が傾く。
なんとか倒れずにすんだけど、私の視界に知らない男の人が二人立っていた。
この人たちはスタッフさんじゃない。誰?



ニコニコしてるから悪気はないのかもしれない。




でも…怖い。




離してと言えばいいのに
喉が固まったみたいに声が出ない。

声が出ないと意識したらうまく呼吸すらできなくなってきて、掴まれていない手で、首元の二つのリングを握り締める。




久しぶりのこの感覚に身がすくむ。





新田「Aさん?」





その時、耳に届く聞きなれた日本語にそちらを見ると新田くんがいて、
知ってる顔に安心した途端がくんと膝から力が抜ける。





新田「Aさんっ!」





つかまれていた腕が解放される。

浅い呼吸を繰り返す私を見て
俺たちは何もしてないよというように両手を挙げて二人の男の人が去っていく。




新田「Aさん、大丈夫ですか?」




肩に触れられて体がびくっとはねる。




新田「ご、めんなさいっ」




気遣ってくれてるのはわかっているのに
心と体がうまく結びつかないもどかしさ。



新田「誰か呼んできますね。」





何かを感じ取った彼がその場を去るとすぐ、前から知り合いの女性スタッフさんと監督さんが来てくれる。

支えられてカウンターの一番端の席に座らせてもらう。

お水の入ったグラスを受け取るけど、
手が震えてうまく飲めない。




私の周りには心配したスタッフさんたちが集まってきて。
私はただ、ぎゅっと首から下げたリングを握り締めたて心の中でたかを呼んだ。

22→←20 side Nissy



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作品ジャンル:恋愛
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(´・ω・`)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます!できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
- 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです!パスワード教えて頂けると嬉しいです!! (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(;;) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです!!! (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました!ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです!パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2020年5月27日 7時

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