歩む道。 〜With a lot of love〜

19 side Nissy ページ19

ク「Nissy！楽しんでる？」


西「うん、とっても！」





明日からレコーディングだからアルコールは控えてるけどね、と付け加える。





ク「そっか、やっぱりNissyはプロフェッショナルだ。」


西「そんなこともないけど…そうだ！
前に来たときに、Aは俺のプリンセス？って聞いたの覚えてる？」


ク「あぁ！もちろん！」


西「俺とA、夫婦に…家族になったんだ。」




ね？と隣にいるはずのAの方を向けば、
Aがそこにいない。





西「あれ？」


ク「Nissyー！おめでとう！！」




ガシっと抱きしめられて身動きができない。



ク「おめでとう！
本当に！おめでとう！


あのときも素敵なカップルだと思ってたけど、今はもっと素敵になったもんね。
Nissy今幸せかい？」




ぎゅうぎゅうと抱きしめられて
うんうんと頷くしかできない。





西「色々あったけどね、今が生きてきた中で一番幸せだよ。」


ク「良かったね！僕も最高に嬉しい！」


西「ありがとう。」


ク「で、プリンセスは？」


西「それが、さっきまでここにいたのに…」





店の中を見回してもその姿が見えない。

その時。





ス「にっしー！Aちゃんが…っ、」

西「え？」




慌ててそのスタッフさんについていくと
青い顔をしたAが店のカウンターの一番端に座っていて。
膝の上で手を握り、もう片方の手で首から下げてる2つのリングを握っていた。



周りにはNissyチームのスタッフやこっちのスタッフさんもいてくれてるけど、みんな男で。



Aにその状況は辛いはず。



でもみんなの優しさだとわかるからこそ
離れてほしいと言い出せないであろうA。





西「Aっ！」

「た…、っ。西島、さん、」




はっとしたように顔を上げるA。
たか、と言おうとしたのを
西島さん、に直したのなんてすぐわかる。




西「あとは俺がみるから。みんなありがとう。」




と伝えた。

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