歩む道。 〜With a lot of love〜

17 side Nissy ページ17

二人きりの空間で
重ねた体。



もう俺達の間を隔てる膜は必要なくて
Aの奥深くに欲を放つと共に
一気に脱力してAの上に体を預けてしまう。



Aの手が俺の背中に回されて
きゅっと抱きしめられると
心の奥がどこか切なくなるくらいに幸せだ。




乱れた息を整えながら
抱きしめあって。




だけどその後。




「今じゃなくても…。」




なんて言うAの顔を見れば、
少し頬を膨らませてる。




西「だってなんかさ…
スイッチ入っちゃったの。

Aがかわいくて。」



「だからって…もう…っ。

え、ちょっとっ…
ん、やぁ…だめ…っ。」




西「あ、今きゅってなった。」




繋がったままのそこを
ゆるゆると動かす。



大きな水音が響いて
Aのなかで混じり合ったものが
溢れる。




「…ぁ、だめっ…、動かないで…っ、」


西「じゃ…一緒にお風呂行こ。」


「へっ…！一緒に？」


西「そう一緒に。ほら、時間もないし、ね？」




遅刻したらまずいと思うなぁ…
なんて付け加えれば
仕事人間のAが頷かないわけがない。




そしてお風呂でも
Aを散々鳴かせて、怒られて。




集合時間ギリギリに
俺達は待ち合わせ場所へと向かった。
そして他のスタッフと合流して
現地のスタジオに向かう。







あの時と同じスタジオ。




入り口の前に立つとなんだか
じん、と胸が熱くなった。





俺の少し後ろに立ったA。





「なんだか…。

またふたりでここに来れるなんて…。
夢みたいですね。」


西「うん…ほんとに。

嬉しいね。」


「はい。」


西「さ、行くよ。」


「はい！」



ドアを開け、
中に足を踏み入れると…。





・「Nissyー！」



両手を広げて勢い良く抱きついてきたのは前回のレコーディングの時にお世話になったクリスだ。




ク「Nissy！久しぶりだね、活躍は聞いてるよ！」




前来たときよりも少しだけ
自分の耳で聴き取れるようになった英語。



西「久しぶり！
あのときはありがとう！元気だった？」



ク「うん元気だよ。Nissyも元気そう…って。

え？
A？Aなの？」



俺の後ろにいたAに気づいたクリス。




「お久しぶりです、クリス。」



ニコっと笑ってあいさつをした
A。

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