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「動きは大体頭に入ってます。
あと少しだし。
でも、変更かかってるとこははわからないから。

助けてもらえますか?


指示、ください。」



ス「もちろんです。迷惑かけてすみません。」



迷惑かけてるのは、
私の方。



ここに来るまでに借りてきた予備のインカムを
耳につけて。


必要な道具を
彼女から貰い受け首から下げた。



この重み。
この緊張。


絶対にやりきって見せる、
そう改めて思った
ちょうどその時。



西島さんがステージから戻ってきた。


マイクを受け取るために
手を伸ばす。



西「えっ…?A?」


はぁはぁと呼吸を乱しながら
たかが驚いた顔で私の名前を呼ぶ。



「事情はまた説明します。

とにかくこっちへ。
あと2分です。」


マイクを私に手渡したたかも、
一瞬で驚きを消して


西「おっけ。」


そう返事をした。



今は話す時間がない。
とにかく、
時間が追いかけてくるバックステージ。



着替えて、
ヘアメイクをし直す。
酸素を吸って、
水分を取る。



イヤモニを通して、耳にかける。




よかった。
ちゃんと体が仕事を
覚えてる。



「いってらっしゃい。」


と私が伝えれば、
イヤモニを耳に押し込んで
小さく頷くたか。




明るい場所へ出ていくたかの背中は
すごくかっこよかった。
それを見送れるこの場所に
また立てた。



そこからは
あまり記憶がない。

たぶん、いつも以上に
必死だったんだと思う。




そして、
長いライブが幕を下ろした。



緊張から放たれて、
体の力が一気に抜ける。


心地よい疲労感を
体が感じてる。
壁を背にズルズルと座り込む私。





ス「やっぱり速水さん、さすがでした。

体、大丈夫ですか?」




「はい。

こちらこそ、適切な指示、
ありがとうございました。

なんかもう、必死で記憶が…。」


と答える。


ツアーに帯同してもらってる
ドクターに足を処置してもらったという彼女が、



ス「あの、今度食事でも行きません?
プライベートで。」


そう誘ってくれて
とても嬉しくて
お互いに連絡先を交換する。


「よろしくお願いします、
梨々花さん。」


初めて彼女のファーストネームを知り、
口にする、



梨々花「こちらこそ、Aさん。」



と言ってもらって嬉しくて。



それにしても、
本当に西島さんとの仕事はハプニングが
多いですよね。

と言われて、


たしかにそうかも、と笑いあった。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - ふみさん» 今更お返事ごめんなさい!いつもありがとうございます!続き頑張ります! (2020年1月5日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - AYさん» 今更感ありありのお返事でごめんなさい(泣)読んでくださりありがとうございます!お詫びに?更新頑張ります! (2020年1月5日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - めっちゃいいとこ!!早めに続編頼みます! (2019年11月25日 23時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 本当に、ほんっとうに主人公さんの可愛さにはかなわない。というかリリィさんにはかなわない!読むのが楽しみで頑張れます。いつもありがとうです〜 (2019年11月25日 20時) (レス) id: d7256c5ba1 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» 帰ってきちゃったー☆予想通り、ですかね笑 (2019年11月25日 17時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年7月11日 20時

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