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「別れたいわけじゃない。
それは絶対。
私はもう、
自分からたかの手を離すことはしない。


でも、
これは私のワガママで…。


自分が辞めるって言ってるくせに、
他の人がたかのマネージャーとして
そばにいるとこ見たくない。

私がその場所にいたいってきっと思う。
何もできない自分が嫌になる。


この仕事が好きだから、
たかが…
好きだから。


ホントは他の人に渡したくないっ…!

だけど、
今のままじゃ無理だってわかったから、
だからっ…





離れたいの。」




話してて改めて
自分が思っていることに気づく。


そばにいたい。
支えたい。
力になりたい。
寄り添いたい。


横浜でライブを見て、
仕事をする
スタッフさんを見て
自分も少し仕事をして。



どれも今の自分には
ちゃんとできないってわかった。



だから、やっぱり。





西「A…。」





「勝手なことを言ってるってわかってるの。


でもね。
ちゃんと向き合いたいの。




抱えたままじゃなく、
立ち向かって…勝ちたいの。
弱い自分に。」







切なそうに顔を歪めたたかが
ぐっと唇を噛んで上を向く。




西「Aが、泣かないって我慢してるのに
俺が泣くわけにはいかないよな。」



ぐいっと引き寄せられて
すっぽりたかの腕の中に閉じ込められる。




「たか…。


待っててくれる?」




普通は
待たないで、
っていうのかもしれない。


でも私はもう知ってる。



どんなに遠回りしても、
たかと私は必ずまた一緒に歩いていけるって。





西「…んなの、当たり前だろ。

Aの帰ってくる場所はここだけ。」





そう言ってきつく抱きしめられたら
もう我慢できなくて。


だけど、
私の涙は流れることはなく
全部たかの服に染み込んでいった。




西「普段ワガママ言わないくせに、
言うときはとんでもないワガママ言うのな。」




「ごめん。」




西「謝んないの。」




「うん、でも…」




ごめん、と言いかけた私の肩に両手を置いたたか。



おでこをこつん、と合わせて。





西「ずっと待ってる。」




そう言って涙を流したたかの顔を
私はずっと忘れないだろうと思った。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - ふみさん» 今更お返事ごめんなさい!いつもありがとうございます!続き頑張ります! (2020年1月5日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - AYさん» 今更感ありありのお返事でごめんなさい(泣)読んでくださりありがとうございます!お詫びに?更新頑張ります! (2020年1月5日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - めっちゃいいとこ!!早めに続編頼みます! (2019年11月25日 23時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 本当に、ほんっとうに主人公さんの可愛さにはかなわない。というかリリィさんにはかなわない!読むのが楽しみで頑張れます。いつもありがとうです〜 (2019年11月25日 20時) (レス) id: d7256c5ba1 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» 帰ってきちゃったー☆予想通り、ですかね笑 (2019年11月25日 17時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年7月11日 20時

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