62 ページ16
.
亮太「……はっ？、…お前だれ」
「………」
永瀬『………』
横たわったまま私は
扉から勢いよく入って来た永瀬を見つめる。
無表情に見えるけど、
目の奥はグッと何かを堪えているみたいだった。
こちらの光景を見た永瀬は
私の顔をじっと眺めて言う。
.
永瀬『それは、合意の上？』
と、表情も変えずに。
.
合意の上ってなに？
今、私はこの人になにをされている？
怖くて声も出ないし
身体は力が入って動かないの。
永瀬『それともー、無理矢理か』
亮太「…お前なに勝手に入ってきてんだよ！」
永瀬は、ゆっくりとこちらに近づいてくる。
亮太君も私から身体を離し、
永瀬に歯向かうような態度を見せて立ち上がる。
亮太「お前、聞こえてんだろ！無視すんな」
永瀬『っさい、お前は自分の股間なんとかせぇよ』
亮太「なっ、…」
.
永瀬『A』
亮太君には目もくれず
ただ真っ直ぐに私の顔を捉えて永瀬は
.
.
永瀬『嫌なら、俺が助けたる』
.
.
.
「っ、……」
その瞬間、一気に涙が溢れ出した。
安心感からか、ようやく身体も解けてきて
乾いた声を絞り出し、私は必死に訴えた。
.
「…けて…っ、…ながせ」
永瀬『……』
「……っ、……助け、て」
すると永瀬は、
私に口角をキュッと上げて笑って見せた。
.
その後の出来事は一瞬だった。
細く見えていた永瀬の腕は、
亮太君を壁にドンっと叩き付ける。
高身長な永瀬に、
あっという間に見下ろされ亮太君もたじろいだ。
亮太「…った。な、なんだよ。…殴んの？笑」
永瀬『今どーしよか考えてんの。』
亮太「…は？」
永瀬『まぁせっかくやし、』
.
.
.
永瀬『どん底に突き落としたろかなぁ思って』
.
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1428人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ayu
| 作成日時：2021年2月10日 0時
