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赤、白、緑の装飾が街を覆い
なにやら浮き足立った雰囲気
「お待たせ、…亮太君!」
亮太「Aちゃん!全然、俺も今来たとこ」
「じゃあ…行こっか」
亮太「待って。…手、繋いでいい?」
お気に入りのニット
履き慣れないショートブーツ
着慣れないダッフルコート
今の自分も、目の前の彼にも全て
胸を躍らせる。高揚感がある。
クリスマス
亮太「ここのランチ、有名なんだって」
「へ、へぇーー!!」
彼の他愛のない話であははっと
いつもより控えめに笑みをこぼし
お互いに食べ比べをしては、
こっちも美味しいね。
なんてありきたりな会話で盛り上がってみたり
お互いの学校の話、テストの話など
テンポ良く話をしていたと思えば
亮太「…可愛ね。Aちゃん」
ふとしたタイミングで空気が変わったり。
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クリスマスが、今日で特別な日になった。
亮太「お腹いっぱいだね」
「うん!でも、美味しかった!!」
きっと、一生忘れられない
亮太「…この後、なんだけどさ…」
「うん?」
そっと差し出された彼の手は
握ると不自然なくらいに熱く火照っていた
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亮太「…カラオケ、行かない?」
熱く絡まる視線
私は、それをまたトキメキだと捉えた。
うん。っと頷くと彼は
その後無言で私を強く引っ張り歩いた。
急に寡黙な態度
私は、何かしでかしたのかと勘違いした。
カラオケボックスに入り
どこか気まずくなってしまった空気
そして
「…亮太くん、私………っ、!」
亮太「………」
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前触れもなく視界は反転し
真上から見下ろされて
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亮太「ふふ、…こういうの初めて?笑」
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“優しくするから”
私の耳元でこう囁いたあと
彼は私の首筋へと消えた__
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作者名:ayu | 作成日時:2021年2月10日 0時