ラブ・シチュエーション☆Snow Man3B

9「断り上手」 ページ10

とはいえ今日は23日。




明日がクリスマスイブだから社員は少々浮かれてる。社内にはクリスマスツリーも飾られていて、クリスマスだと嫌でも感じられる環境にあった。




そんな今日は、お昼休憩で社員食堂にて美味しい和風ハンバーグを食べていた私。





ご飯を頬張っていた時、なぜかあまりここでは見かけない目黒くんを見つけてしまった。




ちょっと観察していたら、数名の女性社員に囲まれている。




女性社員「ねぇ目黒くん、明日よる暇だったらさ、みんなでクリスマスパーティーしようよ！きっと目黒くんいたら盛り上がると思うんだよね〜」




たぶん私と同世代のお姉さま社員。ちょっと派手めの。





目黒「申し訳ないんですけど、僕先約があるんで。皆さんで楽しんでください」


女性社員「そっか〜残念！彼女かな〜？」


目黒「・・秘密、です」




そう言って唇に人差し指を当ててニコッとした目黒くん。




声をかけてきた女性社員たちは、うわ〜絶対彼女だ、なんてからかいながら去っていた。




断るの上手だな。




なんて感心していると、また別の女性社員軍団が目黒くんの元へ駆け寄っていった。




今度は目黒くんと同じ年くらいのキャピキャピした若い子たちで。




女性社員「目黒くん！うちらと一緒に明日遊ぼうよ！カラオケとか！ほかの男子も来るしぃー」


目黒「ごめんね、俺先約があるんだ」


女性社員「その先約の人の前か後でもいいよ？とりあえず目黒くんいないと楽しくならないからさ〜」




お、今度は引き下がらない手強い相手。




目黒「せっかくだけど、その人とちゃんと過ごしたいから・・ごめんね？」




顔の前でごめんと手を合わせた目黒くんに、その女の子たちはやっとあきらめたみたい。





やっぱり断るの上手だなぁ。




そんなに人に求められるなら、私ならちょっとだけでも顔出しに行こうって思っちゃうな。




それでも頑なに、先約があるからと断り続けた目黒くん。




というか、さっきから先約があるって言ってるけど、なんだろう。




考えながら少し遠くにいる目黒くんをボーっと見ていたら、ふっと目黒くんと視線が合った。


・

10「忘れてない」→←8「忘れてる」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す