Next stage of Case2-1 ページ46
偶然の再会は悲しみに暮れていた私に、幸せを届けてくれたんだ。
あの日辰哉から告白されてから、私たちは高校の友達同士から恋人同士になった。
住んでいる場所も遠くないから、週に2、3日くらいは辰哉の家にお邪魔してゆったりと過ごしたり、ご飯を作ったりしてる。
今日も私は辰哉の家のキッチンを借りて、料理をしているところだ。
そろそろ出来上がるかなってときに、電話がきた。
深澤「Aー?今俺ん家にいるの?」
「うん、いる!ご飯あるから何も買ってこなくて大丈夫。・・あ、もう買っちゃった?」
深澤「いや、Aが作ってくれるだろうなーって思って手ぶら(笑)すぐ帰るから待ってて!」
じゃあまた後でね、と電話が切れた。
電話越しの辰哉の声はふにゃふにゃしてる。気が抜けたようなプライベート感満載の。
耳に残るその声の余韻を楽しみながら、テーブルにできたご飯を並べる。最初は最低限の食器や料理道具しかなかったけど、私が色々持ち込んだり、せっかくなら同じ種類の食器買うかってなって揃えたものもあってだんだんと増えてきた。
並んだ色違いのお箸とお茶碗。それを見るだけでも、なんかいいなぁって思ったりする。
はやく帰ってこないかな。
私の意思が届いたのか、ガチャっとドアが開く音がした。
深澤「ただいま」
「おかえりなさい!」
深澤「うわ、めっちゃいい匂い!ハンバーグでしょ・・あ、正解だ(笑)」
「あ〜待って、スーツ汚れちゃうから!先着替えてきてからね?」
深澤「はーい(笑)」
私の忠告をちゃんと守って着替えてきた辰哉は、いただきまーすと元気よく言ってから食べ出した。
深澤「美味いな〜いつもありがとね?」
「いえいえ〜美味しく食べてくれるなら作り甲斐があるし」
深澤「マジで美味いもん、店出せるよ」
「それは大げさ(笑)」
一緒にご飯を食べるようになってから知ったことなんだけど、辰哉は男の人にしては小食らしい。だからご飯も小盛くらいで、おかずをたくさん食べられるようにしてる。
深澤「ほんと、Aがいないときもさ、作り置きがあるからそれで生きていけるんだよね。俺の血肉はもうAに作られてるんだよ」
「そんな(笑)」
深澤「いやマジマジ。だからこれからはAがここにいてくれたらなーって思ってるんだけど」
「・・・え?」
深澤「一緒に暮らさない?」
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです!参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2021年9月25日 14時