11「これからも」 ページ41
『・・え、』
「なんか、高校生活を振り返って楽しいって思えた理由は、Aと一緒に部活したり、帰ったりで・・・だからAといると楽しいし嬉しい。今日でそれが終わるのが寂しくて」
思っている言葉はポンポンと出てくる。
「その気持ちは友達とか部活仲間とかじゃなくて、最近・・・好きなのかなって思ってきた」
好きって言葉を伝えるのは恥ずかしい。けど、こういうときくらいちゃんと素直になってもいいだろう。
「だんだん意識しちゃって気づいたんだ。俺、Aのことが好きだって」
ついに言ってしまった。恐る恐るAを見たら、驚いた表情をしていて。
『うそ・・私を、好きなの?』
恥ずかしくて、コクリと頷くだけの俺。
『・・・実は私も、翔太のこと好き・・・ずっと前から、好きでした』
「え!?」
『好きだから、高校も女子バスケ部ないけど同じところに行ったし、大学も・・同じところ受かったし・・』
「えぇっ!?一緒の大学って!」
『うん、あそこの教育学部は偏差値高いの。だから頑張って翔太と一緒にそこに行けたらなって思ったの。でも翔太に言うと気持ち悪がられるかなって思って、隠してた』
「何言ってんの?俺めちゃくちゃ嬉しいんだけど。てか合格めでとう」
情報量が多くてパニックになる。希望のところに受かって、俺のこともずっと前から好きだったって。
「ということは、両想いだったってこと?」
『ふふっ、そうかも(笑)』
そんな事実が判明して、嬉しさとともに照れくさい気持ちになった。
「・・これからも一緒にいてくれる?」
『私で良ければ、もちろん!』
やば、嬉しすぎて死にそうだ。火照った顔を見られたくなくて、Aを強く抱きしめた。
『え、ちょ、翔太っ?』
「好き、大好き」
そう伝えれば、Aは優しく抱きしめ返してくれた。
『うん、私も』
俺らの青春は、きっとこれからも続いていくだろう。Aと一緒に。
・
バスケ部の渡辺くん×受験
fin.
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです!参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2021年9月25日 14時