6「のしかかる事実」 ページ36
次の日、俺はいつものように学校へ来て、シュートの練習をした。
Aが来るもんだと思ってたけど、途中で昨日の会話を思い出した。そうだ、もう来ないんだ。
別に学校にいないわけじゃない。たぶんもう教室にはいる。
だけど、Aがここにいないという事実はなんだか重く心にのしかかっていた。
昨日はあんなに楽しくふたりでバスケしたのに。
気のせいかもしれないけど、全然シュートが入らなかった。
・
教室に戻ったら、Aはちゃんと自分の席に座って勉強していた。周りのみんなも、意外と参考書開いたりしてて勉強してる。
徐々にクラスのみんなの受験の雰囲気が強くなってきて焦る。俺だって勉強してないわけではない。授業についていくための勉強と、一応記念受験って感じで共通テストは受けるから、その勉強はちょくちょくしてる。
でも本気度はみんなのほうが高くて、授業と授業の合間の10分休みでも休まず勉強してたり・・・なんか俺、バスケしてていいんかな、なんて思ってくる。
『・・翔太？』
「ん？どした？」
『今日、行かなくてごめんね？』
「気にすんなよ。・・勉強してて偉いよ」
『偉くないよ、当たり前だもん』
「なんか、今日来たらみんなの雰囲気が違ってきたと思うんだけど、なんで？」
『あー・・共通テストまであと3か月だからかな』
もうそんな時期か。カウントダウンが始まっているわけだ。
『私、この雰囲気のおかげで自分に喝を入れて勉強できているなと思う反面、不安になってくるの。自分だけ取り残されてないかって』
そう言うAの表情は曇っていた。
『でも、翔太はバスケ頑張ってるでしょ？だから私も頑張ろうって思って。一緒に頑張るって約束したから』
Aは昨日の約束を覚えていて、それを励みに頑張ろうとしてる。迷ってる時間はない。俺も、自分のやるべきことをやっていかなきゃ。
そしてもし、Aが不安になって立ち止まってそうなら、俺が背中を押さなきゃ。そう思った。
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです！参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (
レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2021年9月25日 14時
