全く似てない兄弟っているよね ページ48
皆こう思ったことだろう。ドアから入れと。
私もそう思った。
「俺は…勝った。この教室の壁よりも強い事が証明された。それだけでいい…それだけでいい…。」
『壁より強い事証明するだけに壊したの!?壁に勝って何が嬉しいの!?何がいいの!?ツッコミどころのバーゲンセールだけど!!?何一つわかんないわ!!!』
あまりにも変なキャラに、思わずツッコんでしまう。
私はツッコミキャラではないのに。ツッコミと言ったら新八くんの役目だろうが。
「堀部イトナだ。名前で呼んであげて下さい。ああそれと、私も少々過保護でね。しばらくの間彼の事を見守らせてもらいますよ。」
親まで過保護とかマジで何なんだ。
本当に変なやつしか来ねえなこの教室。
ひとしきり喚いた後私は何事もなかったかのように席につき、そんなことを思っていた。
「ねぇ、イトナ君。ちょっと気になったんだけど、今外から手ぶらで入ってきたよね。外どしゃ降りの雨なのに…なんでイトナ君一滴たりとも濡れてないの?」
そう言った業に対し、イトナは一度辺りを見回した後、席を立った。
「お前はたぶんこのクラスで二番目に強い。だから安心しろ。俺より弱いから…俺はお前を殺さない。」
そう言って業の頭を撫でたあと、私のことを一度睨みつけた後に、殺せんせーの元へと歩いていく。
人の事を睨みつけて行くたァ、いい度胸してんじゃねえかあいつ。
「俺が殺したいと思うのは、俺より強いかもしれない奴だけ。この教室では殺せんせーと、そしてお前だけだ。」
イトナは先生を指さした後に、私の方を振り返りこちらにも指を向けてくる。
その言動に、思わず口の端が上がっていた。
殺せるものなら殺してみろ。
そう意味を込めて、私は思いきり親指を下に向けて見せた。
「強い弱いとはケンカの事ですか、イトナ君?力比べでは先生と同じ次元には立てませんよ。」
「立てるさ。だって俺達、血を分けた兄弟なんだから。」
その言葉に、思わず目を見開く。
兄弟……兄弟だって…?
兄弟ってことは、妙ちゃんと新八くん、ミツバさんと総悟、神威と神楽ちゃん、若様と姫様のような関係ということであってる?あってるよな?
「「兄弟ィ!?」」
皆が驚くのも無理はないだろう。私もツッコミのバーゲンセールを通り越したこの事態に、頭が追いついてないから。
ま、まあ、兄弟なのに「本当に兄弟?」って聞かれるほど似てないこともあるもんな。
…それでもこれはないわ。
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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時