LとR ページ41
今日はいつもと変わらない、ごくごく普通の一日が流れていく。
只今の授業は英語。なんとも卑猥な内容を見せられているわけだが、よくよく考えれば、元の世界でもこんな会話を繰り広げていた気もする。
ここまで酷くはないと信じたいが。
「周りに一人はいるでしょう?「マジすげぇ」とか「マジやべぇ」だけで会話を成立させる奴。
その「マジで」にあたるのが、ご存知「really」。木村、言ってみなさい。」
「…リ、リアリー。」
「はいダメー。LとRがゴチャゴチャよ。LとRの発音の区別つくようになっときなさい。私としては通じはするけど、違和感あるわ。」
言語同士での相性というものがあるらしいが、そもそもの話、私はどちらかと言えば宇宙人なわけで、言語もくそもないというか、なんというか。
一度コツを掴んでしまえば、LとRの発音は意外と簡単なものである。
それを言ったら、一部の人に怒られたが。
「相性が悪いものは逃げずに克服する!!これから先、発音は常にチェックしてるから。LとRを間違えたら…公開ディープキスの刑よ。」
正解にせよ間違いにせよ、イリーナ先生はキスをしてくる。そういうのはやめていただきたい。
…まあでも、先生としてはとてもいい先生だと思う。案外、私達を大切にしてくれているようだし。
ただまあ、この状況を良く思ってない輩も、どうやらいるみたいだが。
授業も終わり帰る準備を整えて、私は気配を消し、先程からじっとイリーナ先生を観察していた奴の後ろに回り込む。
『なあ、おっさん。なんか用かィ。』
「…!これは驚いたな。ここの生徒に、ここまでできる暗殺者がいたなんて。」
『まあ、私はちと特殊なんでな。で?イリーナ先生を見ていた訳を言え。
返答によっちゃ、私はアンタをここで取り押さえて、烏丸先生に預ける。』
私が背中に刀の柄を押し付けてそう言えば、一つ息をついた後に、そいつは口を開いた。
「俺はイリーナ・イェラビッチをこの国の政府に斡旋した者。殺し屋屋ロヴロだ。イリーナに、今日限りで撤収するよう言い渡しに来た。」
『へぇ?そりゃご苦労なこって。だが、私はそれに賛成できねぇな。
確かに、イリーナ先生の得意とする暗殺はもう無理だ。だがだからと言って、
何も見えちゃいないのさ、アンタはな。』
私はそれだけ言い残すと、背中から柄をどかし、家路を急いだ。
ま、あとは先生しだいってとこかねィ。
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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時