検索窓
今日:19 hit、昨日:27 hit、合計:97,378 hit

恋バナよりチョコバナナの方が好き ページ30

それから私はその空気をぶち壊すべく、両手を叩き話を切り上げた。


そして時は流れ、夜となり、旅館で各々ゲームやら卓球やらで楽しんでいる。


だが、私は皆がそうやって楽しんでいる間に、一人で湯に浸かっていた。

こんな傷だらけの体を見せて、怖がらせるのもねィ。せっかくの旅行なのに気分が滅入る。


ゆっくりお風呂に浸かり、気分がいいまま廊下に出れば、男湯の方が何やら騒がしい。


……関わんのダリィし、部屋戻るか。


部屋に戻ってみれば、もうだいぶ人は集まっていて、結構長くお風呂にいた事に気づいた。


「あ!Aちゃん遅いよー!」

『気持ちよかったもんで。』


茅野さんにそう言って笑えば、だよねと言って笑顔を咲かせた。

うーん、眩しいくらいだこの笑顔。


私が茅野さんの笑顔に目をつぶると同時に、男湯を覗いていたであろう中村さん達が戻ってきた。


それから、何故か部屋にいたイリーナ先生を含め、恋バナが始まってしまった。


恋バナなんて別に興味はないので、適当に話を聞きながら総悟へメールを打つ。

恋バナが始まったと送れば、そういや今日チョコバナナ食ったと返ってきた。しかも写真付きで。


はあ?私だって恋バナなんかよりチョコバナナの方が好きだわ。よこせそのチョコバナナ。


おいおいおい、そしてもう片方の手に持ってるのは何か?私の好きなみたらしときなこか?


このドS野郎……!!!


爆ぜろドSイケメンと文字を打っている途中で、いきなり私の方へと話題が飛んできた。


「そういえばさ!鬼山さんって、やっぱり沖田総悟のことが好きなの!?」


その言葉に思わず、爆ぜろドSイと途中までで誤送してしまった。


不破さん…なんてこと聞いてくるんでィ。


「やっぱり、気になるじゃん!公式でハッキリ言われてないんだもん!」


なるほど。私が総悟のことを想っているかどうかってのが分からねえから、本人から直接聞こうと。

……まあ、ここに長くいるわけでもないし、言ってもいいか。


『……好き、ですぜ。総悟のこと。』


少し声が小さくなるものの、皆は聞き逃すことなどなく、私がそう告げた瞬間に沸き立った。

質問攻めに合う前に、ここから退出した方が良さそうだな。


そう思った私は、文字通り目にも止まらぬ速さで廊下に飛び出て、旅館の屋根の上へと飛び移った。


総悟からは、ドSイって何だとメールが来ている。


返す気になれないでいたら、痺れを切らしたのか電話を掛けてきやがった。

久しぶりの声→←天人なんで



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
135人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。