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急なシリアス ページ15

未だに怒鳴り散らす寺坂を後目に、私は静かに目を伏せると口を開いた。


『…何も知らないくせに、知ったような口をたたくんじゃねェぜ。

普通の人間なら忘れることも、私は一生覚えてる。


忘れたくて仕方がないことも、何もかもだ。
それがどれだけ辛いか、お前は分かるか?


目を閉じれば鮮明に思い浮かぶ光景。数々の声。音。光。におい。



…毎日のように悪夢にうなされる気持ちが、お前には分かるってのかィ?』


そう言えば、寺坂もさすがに黙ったようだった。

今でも目に浮かぶ、父上と母上の最後。


そして隊の人が死ぬ姿も、目に焼き付いて離れない。


……まあでも、


『こんなこと言っても馬鹿には分からないでしょうがねィ?


あ、ごっめーん。馬でも鹿でもなくてゴリラだったかー。間違えてごめんねー。

ゴ、リ、ラ、くん?』

「んだとゴラァ!!」

((シリアスな空気どこ行った!!?))


まだ吼え散らかす寺坂を無視し、殺せんせーに授業を始めるよう促し、それから普通に授業が始まった。



***


しばらく勉強してわかったことが、歴史に出てくる土方歳三、沖田総司、近藤勇は、こっちで言う土方さんに総悟、そして近藤さん。

真選組は新選組になっている。


殺せんせーはそれも加えて教えてくれて、歴史は江戸の皆に置き換えれば簡単だった。

ノートには先生の絵が描かれている。


……いや、絵可愛いな。


先生にもっと描いてくれと言おうと顔をあげたら、不意に先生の顔がぐにゃりと歪んだ。


『え?何?新しい顔芸?』

「違いますよ!急に暗殺しないでくださいカルマ君!!それ避けると残像が全部乱れるんです!!」

『総悟のハートみたいに意外と繊細。』


渚と殺せんせーの会話を聞き流しつつ、ノートに習ったことをまとめ、プリントを解いていく。

そしてふと思いつき、殺せんせーにナイフを突き立てた。


またもや歪む顔に、私は思わず吹き出す。


「鬼山さん!やめてくださいとあれほど!!」

『すいやせん、殺せんせー。ちょっと話したいことがありやしてね。』

「じゃあ普通に呼んでくださいよ!」

『はいはい。

で、内容なんですが、今日烏間先生から貰った対先生用の刀、放課後に試させてくれやしませんか?


私の今の実力で、どれだけせんせーに通用するのか、試させてくだせェ。』


そう不敵に笑ってみせれば、殺せんせーもまた不敵に笑う。


「いいでしょう。鬼山さんの暗殺、楽しみにしてます。」


ああ、放課後が楽しみだ。

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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時

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