知らせ ページ10
昨日のいつも通りに話せるのかという不安は、普通に話すこともできたので杞憂に終わった。
変に気にするよりも、いつもと変わらず接してた方が気持ちが楽だしね。
そのまま一日を過ごしていたら、昼休みのタイミングで何やら窓際に人が集まり、騒がしくなった。
｢ねぇ、あの子どうしたのかな？｣
｢小学生くらいだよね？誰か待ってるのかな？｣
｢可愛いー！｣
女の子達の会話に、少し気になった私は視線を窓の外に向けた。
すると、校門からこちらをじっと見つめる男の子が一人立っている。
……あれは…
『…朱羽？』
窓に近づいて見てみれば、こっちに気がついたのか、とても嬉しそうに笑いながら手を振ってきた。
……やっぱり朱羽だ。一体どうしたのかしら。人間なんかに化けて。
昼休みは……まだ終わらないわね。
時間を確認した私は、一応遅れた時のために夏目に事情を話して校庭へと向かった。
外に出て校門に近づけば、朱羽が私に走りよってきた。
｢穂ノ目！会いたかった！｣
そう言って勢いよく抱きついてきた朱羽の頭を優しく撫でる。
そうすると、満足そうにニコリと笑った。
『こんな所に来てどうしたの？朱羽。』
｢俺、穂ノ目に会いに来た！穂ノ目住むとこ、見たかった！あと、知らせ！知らせ持ってきた！｣
『知らせ？』
｢妖の祭り、一週間後、ある！穂ノ目誘う、俺の仕事！蒼葉様、紫水様、颯魔様も！｣
しきりに手足を動かして説明する朱羽。
妖のお祭りかぁ……。夏目も誘ってみようかな。きっと楽しいだろうし。
それにしても、朱羽一人でここまで来たなんて大変だったろうなぁ…。授業はまだあるし、どうしようかしら……。
悩む私の顔を心配そうに覗き込む朱羽に笑いかけ、とりあえず職員室に向かった。
『あの、先生。この子私の親戚の子なんですけど、予定より早く着いてしまったみたいで、預かっててもらえませんか？』
｢ああ、大丈夫だと思うぞ。保健室ででも待っててもらえ。｣
先生に礼を言って、保健室へと向かう。
意外とあっさり許してくれてよかった。
『いい？朱羽。私が来るまでここで大人しくしてるのよ？』
｢分かった。俺、大人しくする。穂ノ目、迷惑かけない。｣
『よし。いい子。それじゃあ先生、よろしくお願いします。』
保健室の先生に頭を下げて、足早に教室へと戻り授業の準備をすれば、ちょうどよく本鈴が鳴り響いた。
……帰り一緒に帰るし、後で皆に朱羽のことちゃんと説明しないとなぁ。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか？ (2020年10月18日 11時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - この作品面白いです。更新頑張ってください！続き楽しみにしています。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華 - 初めてこのお話を読みましたが凄く良いです！これからも頑張ってください！応援しています！ (2019年9月2日 21時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 更新お疲れ様です！最近夏目友人帳にニャンコ先生関連ではまっていてこの作品もとても楽しませてもらっています！徹夜して読みましたww 体調に気をつけて頑張ってくださいっっ！！ (2019年7月20日 15時) (レス) id: a81fa4594d (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - かなとさん» すみません、すぐに気づいて直してきました。ご指摘ありがとうございます！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍夜 | 作成日時：2019年6月7日 22時
