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てつや ページ8

『はあ…』

疲れたな。

デスクにはたくさんの書類が山積みになっていた。どれも全く違う企画の書類。これをすべてまとめないといけなかった。

『何でこんなことしてんだろ』

断ればよかったものを。私はなぜ引き受けてしまったのだろう。
昔から何でも断れない性格の私は、この会社ではすでに雑用状態。ろくに休めていなかった。

『あと少し、あと少しだから…』

重いまぶたをこすりながらパソコンとにらめっこすること約2時間。もうすでに夜の10時半だった。

『お、おわった…』

パソコンの電源を切って戸締りをし、会社を出ると外は真っ暗。街頭が多くてよかったと本当に思う。

『寒い…』

家が近いからといつも歩いていくため、冬の風が突き刺さるように吹いていた。歩かないと家に着かない。私は手に息を吹きながら歩き始めた。

「あーいたいた」
『え…何してるの、ここで』
「待ってたんだよ!ったくもー」

会社から歩き始めてすぐにいたのは、幼馴染のてっちゃんだった。
てっちゃんは東海オンエアというYouTuberグループでYouTubeに動画をあげていて、今では200万人を超える人気YouTuberになっている。

『忙しいのに…ごめんね』
「いーのいーの!ほら、帰るぞー」

私の手を取って歩き出すてっちゃん。歩幅を合わせてくれるところは、てっちゃんの優しいところだろう。

「さみぃー。よく一人でいたな」
『ホラー耐性は強いからね。てっちゃんが怖がりなだけ』
「うるせ」

何やかんや結局家まで送ってくれた。

『ありがとう。ごめんね』
「何回ごめんって言うん?(笑)」
『癖で…』

若干乱暴に私の頭を撫でるてっちゃん。止めようとしたけど、もう寝るからいいやと思って止めなかった。

『おやすみてっちゃん』
「おー」

家の鍵を開けて入ろうとした時。急にてっちゃんは「あ!」と大声を出した。

「たまには休んだ方がいいんじゃね?暇作っといて」
『!』

てっちゃんは歯を見せて笑ってみせる。

会社のことが頭にチラつくけど、

私は泣きそうになりながら、震える声で答えた。



『うんっ…!』

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設定タグ:YouTuber , 短編集 , 悲恋
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あやもち(新アカウント)(プロフ) - リンさん» ちょっと違う気がしますがありがとうございました! (2018年1月20日 22時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
リン - ありがとうございました。面白かったです。 (2018年1月20日 22時) (レス) id: da57983ead (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - ありがとうございます!! (2018年1月20日 21時) (レス) id: 3b3f15d52b (このIDを非表示/違反報告)
あやもち(新アカウント)(プロフ) - 未来さん» 了解です! (2018年1月20日 21時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - りょうくんとイチャイチャするシチュエーションってお願いできますか?? (2018年1月20日 21時) (レス) id: 3b3f15d52b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あやもち(新アカウント) | 作者ホームページ:https://twitter.com/avntis_TO_mizu  
作成日時:2017年11月17日 14時

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