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この前のお見舞い以来、忙しくてなかなか行けてなかったけど、毎日電話をして近況報告をした。
Aからは、最近すごく調子がよくてユーフェスに行けそう、だとか、今日はちょっと風邪気味だった、とか。俺からは、ユーフェスの練習が大変だとか、あの有名人に会ってきたとか。些細なことでも、話すのが楽しかった。
そして。
《もしもしモトキ!?ねえ聞いて!ユーフェス行けるよ!》
「うそまじ?よかったじゃん!」
《うん!見つけてね?(笑)結構前だからすぐ分かっちゃうかなあ》
「見つけるよ、メンバー全員で(笑)」
《そこは俺が秒で見つけ出すって言いなよ!(笑)》
電話越しでも嬉しさが伝わってくる。俺の楽しみも増えた。
「楽しみにしてて!」
《もちろん!あっ、はーい。ごめん、検診だ。またね!頑張れ!》
プツッと切られる電話に少し物足りなさを感じたけど、Aのためにも最高のユーフェスにしないといけない。Aのことを考えると、より一層気合が入った。
。
今日はユーフェスのリハーサルの日。さっきまで電話をしていて、応援をしてもらって終わった。
「モトキすげえ顔にやけてる(笑)」
「いやー、ちょっとね(笑)」
「Aちゃん?」
「そうそう」
シルクやンダホにまで笑われる始末。1回鏡で顔を見てこようか。
「みなさん会場入りお願いしまーす」
「おっ、きた」
そんな暇さえもなく、俺たちは会場に入った。
「うわぁ、なんか緊張する」
「俺も慣れない…(笑)」
「よし、リハーサルしっかりやろう!」
「おー!」
シルクのかけ声っていつも部活の先輩みたいだよな、とか考えて、全体責任者の話を聞いた。いろんなYouTuberがいるからステージが狭く感じた。
「Fischer'sさんの虹は最後にやりましょう。まずはオープニングから!」
そう言われてみんなそれぞれ定位置につく。大体の人はスマホで写真を撮ったりして、Twitterに載せていた。
オープニングの打ち合わせも終わり、ついに虹のリハーサルが始まった。いろんな人が見てて少し緊張した。
Prrrr…
「あ、すみません、ちょっと失礼します」
見たことのない電話番号だったけど、恐る恐る出た。
《もしもし?》
「あ、もしもし」
《○○病院です。(人1)Aさんが危篤状態です》
「…」
俺は一心不乱に駆け出した。
シルクやスタッフさんの声を無視して、病院へ向かった。
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あやもち(新アカウント)(プロフ) - リンさん» ちょっと違う気がしますがありがとうございました! (2018年1月20日 22時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
リン - ありがとうございました。面白かったです。 (2018年1月20日 22時) (レス) id: da57983ead (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - ありがとうございます!! (2018年1月20日 21時) (レス) id: 3b3f15d52b (このIDを非表示/違反報告)
あやもち(新アカウント)(プロフ) - 未来さん» 了解です! (2018年1月20日 21時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - りょうくんとイチャイチャするシチュエーションってお願いできますか?? (2018年1月20日 21時) (レス) id: 3b3f15d52b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやもち(新アカウント) | 作者ホームページ:https://twitter.com/avntis_TO_mizu
作成日時:2017年11月17日 14時