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カンタ ページ2

「ふぅー…やっと着いたぁ…」

これぞまさに灼熱。

コンクリートなんて触れば火傷してしまうくらい熱いんだろう。

俺は今、東京から新幹線で約3時間以上かかる広島にいる。トミーや視聴者さんに申し訳ないけど、一日だけ動画を休ませてもらった。

「…よし。行くか」

そんな何回も来たことのない場所をひとりで歩くのは危険かもしれないけど、誰もいないのならしょうがない。あそこまでの道なら覚えてるはず。

「はぁぁ…お金がほぼ飛んだ…」

俺がお金を使い果たすくらいかけて広島に来た理由。俺には、いや、俺にだって彼女がいたこともある。こんな俺にだって。

大学時代。あまり苦労せずに大学に入れたため、まあまあ有意義な大学生活を送っていた。そこでトミーに出会い、ある子にも出会った。

『初めまして。(人1)って言います』
「あ、えと、初めまして…カンタです」
「何でそんなかちかちなんだよ。同じ年だぞ(笑)」
「同じ年!?」
『ほらー、やっぱりあたし老けてるよ』
「老けと大人っぽいは違う(笑)」

トミーと楽しそうに話すその子は、(人1)Aと言うらしい。髪の毛はくせがついていて、肩甲骨くらいまであった。いかにも清楚系という感じだけど、本人もトミーも絶対に違うと言っていた。

「え、トミーの彼女?」
「ちげーよ!中学ん時の同級生」
『結構仲良かったんだよ(笑)』
「前はこんなんじゃなかったのにさー」
『何それどういう意味』

話せばすごくフレンドリーで、お互い名前で呼べるようになった。大学では俺とトミーとAの3人で行動することも。

「こいつ、めちゃめちゃ髪短かったんだよ。陸上部だったからさ。なんて言うの、男前?(笑)」
『そうそう。みんなに言われてた』
「ええ、想像出来ないんだけど…」
『あるよ写真。見る?』
「想像出来なくて怖いから遠慮する…」

笑った顔も、講義中に寝てる姿も。いつの間にか好きになっていた。トミーもその事に気付いたようで、早く告白しろ何だのかんだのって。何故か流れで告白することになった。

『おやカンタくん。何かごよう?』
「えーっと…」

言えるわけない。そんな勇気は生憎持ち合わせていないのだ。

「俺、さ…」
『ねえカンタ。好きだよ』
「うん…えっ!?」
『変な顔〜(笑)本当だよ?』
「え、えっ、」
『だから、あたしと付き合ってください』
「…」

男前って…なるほど、と思った瞬間だった。

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あやもち(新アカウント)(プロフ) - リンさん» ちょっと違う気がしますがありがとうございました! (2018年1月20日 22時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
リン - ありがとうございました。面白かったです。 (2018年1月20日 22時) (レス) id: da57983ead (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - ありがとうございます!! (2018年1月20日 21時) (レス) id: 3b3f15d52b (このIDを非表示/違反報告)
あやもち(新アカウント)(プロフ) - 未来さん» 了解です! (2018年1月20日 21時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - りょうくんとイチャイチャするシチュエーションってお願いできますか?? (2018年1月20日 21時) (レス) id: 3b3f15d52b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あやもち(新アカウント) | 作者ホームページ:https://twitter.com/avntis_TO_mizu  
作成日時:2017年11月17日 14時

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