34 独占欲 ページ35
「独り占めしたかった。大好きだから。もう終わっていい？
私さ、これでも最大限の譲歩をしたつもりなんだよ。
言いたくないんだよ、独り想ってたいんだよ？」
目を伏せる。
女の子がそれをやるだけで悲しそうに見えるのだから女子は狡い。
狡賢い生き物
(あ、お父さんとお母さんに会えないじゃん。)
ついでの如く私は気づく、
ヨコハマに帰れないということは家に帰れない。
つまり二人に会えない。
(あゝもう、粉々に砕いてお守りにでもしちゃおうかな。頭蓋骨も。
他の骨は仏壇に飾ったしなァ。)
昔の話は好きじゃない。
昔の自分ほど恥ずかしいものはないでしょ？
只耐えて堪えて自分を抑えて我慢して。
殺さないよう、壊さないよう、慎重にテンプレートな幸福を歩もうとしていた私。
恥ずかしい恥ずかしい
「悪かった。聞いておいて何だが・・・理解できない。」
「同じ事を言われた。」
中原君からも。
「逝かれてるんだと思う、異常だと思う。でも曲げない、これが私だもん。」
グビグビとミネラルウォーターを飲む。
水が体の中で動き回るのが分かる、何だかむず痒い。
「御前、他人を助けたいと思うか？」
相澤さんが聞いた
真剣な顔で。
私は答える
「・・・助けたい、は分からない。助けたい人と助けたくない人はいる。
命令ならきくし、何も感じずに機会的に良い事をするのはできるよ？」
私は私なりに言葉を選んだつもりだった。
私なりに素直に答えてみた
「質問を変える、ヒーローになるつもりはあるか？」
「ない。」
「私は、犯罪者がいい。人殺しがいい。今更道を変えるだなんて恥ずかしくて死にたくなる。
自分に顔向けできない。今までの自分を否定したくない、否定できない。
無償で人を助けるのは馬鹿げてる、
何も返ってこない、其れこそ非合理的。
ヒーローなんて空想と妄想の産物で人間がいくら頑張っても届かない存在でしょ。
私は人を殺したい、なのに人を救うとか馬鹿みたいで笑える。
私は帰れたらいい。ヨコハマに帰る、それだけで良い。」
ここにいたら駄目な気がする。
自分が分からなくなる気がした。
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アヤ(プロフ) - ロンさん» マジですか！？書き直します！ (2018年5月5日 15時) (
レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あれ…相澤先生ってミッドナイトに敬語使ってたはずじゃ… (2018年5月5日 15時) (レス) id: 96ff2658c5 (このIDを非表示/違反報告)
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